【レビュー】アークナイツ -多種多様なキャラを使って挑むタワーディフェンス-

レビュー

今月でサービス開始から4周年を迎えるアークナイツ。
近年ではアニメの放映や、世界観を共有するオープンワールドゲーム『アークナイツ:エンドフィールド』の開発など話題性に事欠かないゲームとなっております。また本作は人気作という事もあり、ユーチューブのライブ放送一覧や、グーグルプレイのセルランなどで見かけた事がある人も多いのではないかと思います。

そこで今回はアークナイツを聞いた事があったり、気になっている方向けに、私なりにアークナイツがどのようなゲームであるかをご紹介したいと思います。

ゲーム名アークナイツ(明日方舟、Arknights)
ジャンルソシャゲ、タワーディフェンス
プレイ人数1人
サービス形態Android、iOS
デイリーにかかる時間スタミナ全消費に約20分前後ほど(ほぼ放置可)
その他には基地管理システムがあり約5分
約13時間でスタミナが全回復するため、スタミナを溢れさせたくない場合は1日2回のログインが必要
デイリー以外の要素ウィークリー(1週間毎に報酬がリセットされるステージ)はあるものの、デイリーを消化していればスキップチケットでスキップ可能
半月に1回更新、1か月に1回更新のコンテンツがそれぞれ1つずつありこちらはスキップ不可。それぞれ40分~1時間くらい時間がかかる
課金目安月パス650円のみのスタイルがおすすめ。
沼らなければ月パスと配布分で新キャラ追加毎に回せる
余裕があるなら限定ガチャ追加時の課金パック合計1万円程の奴もオススメ
ガチャについて年に4回~5回程限定キャラのガチャあり
(例:2023年は限定ガチャ4回 コラボガチャ1回の合計5回)
それ以外の追加キャラは全て恒常キャラ
参考URL公式HP
https://www.arknights.jp/

中国のハイパーグリフが開発し、日本版(グローバル版)はヨースターが運営しているタワーディフェンスゲーム。グローバル版は2020年1月16日に配信されたため、今月で4周年を迎えるゲームとなっている。

アークナイツ最大の特徴は、タワーディフェンスというゲームジャンルでありながら、既存のタワーディフェンスとのゲームシステムが大きく異なる事が挙げられます。
※違いについては次の見出しを参照

またアークナイツは、硬派な世界観にも定評があり、架空の世界観ではありますが、種族間対立や、不治の病である鉱石病(オリパシー)を取り巻く迫害問題、壮大な政治劇など、綿密な世界観設定と7割方シリアスなストーリーとでシナリオが構成されている事もアークナイツの特徴と言えます。

アークナイツのゲームシステムを説明する上では、まずタワーディフェンスというゲームジャンルについて簡単に解説しておきたいと思います。

タワーディフェンスと一口に言っても色々なゲームがあるのですが、従来のタワーディフェンスに共通的に見られるゲームシステムとしては以下の通りです。

①防衛目標や敵専用の出口が設定されている。
②敵は防衛目標や出口に向かって進行する。
 ➡ゲームによって分岐
  a:道が既に決められており、敵は決まった進行ルートで進行する。
  b:道はプレイヤーで作成する事が出来る。敵は目標までの最短ルートで進行する。
③敵が目標に到達しないように、道中に砲台(タワー)を置いたり罠をしかけたりなどして、敵を妨害したり倒す事で目標到達を邪魔する。
 ➡ゲームによっては追加要素あり
  例:タワーとは別にプレイヤーキャラがおり、タワーでの防衛をメインとしつつも、プレイヤーキャラが銃器などで応戦する事も出来るなど。
④制限がなければタワーは同じ種類のものを複数個立てる事が可能。敵の種類やステージ構成を踏まえてタワーを建てていく。
⑤タワーは基本的に射程内の敵を自動攻撃。プレイヤーはあくまでタワーの設置、撤去、アップグレードなどを管理するのがメインで、タワーの操作そのものにはあまり介入しない事が多い。

これらが基本的なタワーディフェンスのシステムとなります。下記に図解での攻略例も作成してみたので参考にしてみてください。

そしてアークナイツでは、上記のタワーディフェンスのゲームシステムを踏襲しつつも、④の同種のタワーを複数個建設可能というものを大きく変更してきました。

タワー自体を固有キャラクターとして扱うようにしたのです。タワーをキャラクターに置き換えたゲームというのは過去にもありますが、あくまでタワーの見た目をキャラクターにしたのであって、その性能や仕様まで固有キャラクターとして扱うのは非常に珍しいものでした。

↑編成画面を見れば一目瞭然。ここに映ってるキャラクター1人1人をタワーとして使っていく。

固有キャラクターなので当然同じキャラクターを複数設置する事も出来ませんし、キャラクター1人1人が全く性能の異なるタワーとして機能します。

更に敵の進行ルート上に直接キャラクター(タワー)を設置して敵を抱えられたり、キャラクター1人1人がスキルを持っていてスキルの発動をプレイヤーで管理出来たりなど、アークナイツ固有のゲーム性が様々あります

タワーディフェンスでありながら独自性の強いこのゲーム性こそがアークナイツの面白いポイントであり、キャラクターをどこに設置するのか?どの順番で設置するのか?スキルはいつ使うのか?撤退させて別の場所に設置するのか?など考えるポイントが非常に多いのがアークナイツの面白い要素となっています。

↑プレイ動画。自陣(青色)目指して進行してくる敵を倒すなど、
基本はタワーディフェンスだが、一般的なタワーディフェンスとはその様相は大きく異なる。

①性能面において個性豊かなキャラクター達

アークナイツの特徴の1つとして、ゲーム内性能上で個性豊かなキャラクター達が挙げられます。

同キャラ(タワー)を複数設置出来ないからこそ、その性能が個性的である事はゲームを遊ぶ上で非常に重要な要素となっており、アークナイツでは性能の差別化が強く意識されています。いくつか例を下に出しておきますが、どれもそのキャラだけが持っているスキルとなっております。

↑スキルを発動すると、目の前1列しか攻撃出来ない代わりに、射程無限になるファートゥース

↑スキルを発動すると、防御が下がる代わりに体力(足元の水色ゲージ)自動回復が付き、火力も上がる山(マウンテン)

↑スキルを発動するまで一切攻撃しない代わりに、発動すると高火力広範囲のムリナール

②性能の差別化を意識した事により活躍する初期キャラや低レアキャラ

①で性能の差別化が意識されている事に触れましたが、これにより低レアキャラ(星6や星5以外のキャラクター)や初期キャラであっても活躍の目があるのがアークナイツの良い所です。また、アークナイツではバフデバフ系のスキルが充実してるのもあり、補い易いゲーム性になっています。

↑分かり易いのが先鋒と呼ばれるキャラを設置するためのコストを稼ぐキャラクター達。
先鋒は敵を1体しか抱えられない事が多い中、2体まで抱えられる星3のフェン(左)や
スキル発動中は敵を1体も抱えられない代わりに最高峰のコスト稼ぎを見せる星4のテンニンカ(右)
など低レアでもオンリーワンが多い

↑術師と呼ばれる術攻撃(物理攻撃に対する魔法攻撃のようなもの)をするキャラの例。
 星6初期キャラのエイヤ(左)とサービス開始から2年半で実装されたゴールデングロー(右)。
どちらも常用されやすいキャラだが、エイヤはトップレベルの対集団術火力を提供するのに対し、
ゴールデンクローは場所を選ばない継続的な術火力提供をしてくれ、状況により使い分けられている

③ビジュアル面などでも個性的なキャラクター達

ソーシャルゲームというと男性向け・女性向け・オールマイティなど色々な対象が考えられますが、
アークナイツの場合はオールマイティ向けであり、キャラクターも男女幅広く実装されているのも特徴です。そのため性能的に面白いから採用する事例もあれば、見た目でキャラクターを選んで遊ぶなどのプレイスタイルもあり、特にアークナイツは通常プレイだと12キャラ採用出来る分好みのキャラクターを入れる余裕があるゲームとなっております。

↑男性陣の例。老(元)将軍やおじさん(元)騎士など

↑女性陣の例。アークナイツは幅広いキャラクターがいるが、しいて言うなら全体的にキャラクターの平均年齢は高めである。

④美麗なスキン群

③に合わせてキャラスキンもアークナイツの売りポイントとなっています。見た目が大きく変化するものやおしゃれな衣装も多く、性能面では全く影響しなくともついつい購入してしまいます。

↑マドロックというキャラの水着スキンの例。また左下のミニSDのキャラクター画像を見るとわかるが、マドロックは戦闘中だと普段は顔までフルフェイスで着込んでいる状態だが、水着スキンを着せると顔が見える状態で使える。

↑②で紹介したキャラ達のスキンの一部。雰囲気がガラッと変わる。

↑スキンによっては戦闘中のエフェクトも変わる

⑤規模感の大きい話が多く、重厚な世界観

アークナイツは硬派な世界観である事を紹介しましたが、個人単位の話から国家内紛争までその話の規模は大小様々。そして特に多いのが都市レベル規模の話であり、非常に規模感の大きい話が多いのが特徴となっています。規模感が大きいという事は、非常に読み応えのある話が多く、1つのイベント辺り文字数にして8万字~15万字と大体小説1章分の文量を誇っており、読むだけで満足感のあるストーリーはアークナイツのオススメ出来るポイントです。

更にアークナイツでは非常に様々な国家や勢力があり、これらが連環するのも面白いポイントです。

↑アークナイツに登場する国家や組織を示した例。
あくまでこれでも一部であり、これ以外にも様々な国家や勢力が登場する。
なお中央のロドス製薬にいるドクターがプレイヤーキャラ

①(ソーシャルゲームとしては)高難易度

一般的なソシャゲだと通常ステージやイベントステージは低難易度で、一部エンドコンテンツやレイド系のPvP(スコアアタック)イベントが高難易度という事が多いですが、アークナイツは中難易度から高難易度のコンテンツが多いです。

勿論ゲーム内で強キャラに分類キャラクターを使う所謂脳筋攻略を行えば、中難易度のコンテンツを低難易度に抑えたりする事が可能な場合もあります。しかしながら例えばストーリーやイベントステージでは、素材周回を行う通常ステージ(中難易度)と1回だけクリアすれば良い代わりに高難易度な強襲orEXステージが必ずセットになっており、高難易度ステージでは脳筋攻略であっても配置順やスキンの発動タイミングなどに気を遣う必要があるコンテンツとなっております。

そのためゲーム的なやりごたえはとてもありますが、かなり頭を使う場面の多いゲームとなっている点には注意しましょう。

※どうしても詰まってしまう場合には、動画サイトで低レア攻略などの動画を挙げてくださる人が複数いるため、そちらを見ながら攻略する事も可能です。

②ギミックの複雑化・高難易度化

上記の関連で問題になるのがギミック関係のインフレです。アークナイツでは基本的によく使用されるキャラクターを意識したステージ作りがされている事が示唆されているのですが、この関係でかステージギミックがインフレして難しい場合があります。

アークナイツではキャラの組み合わせで無限の可能性がありますし、アークナイツプレイヤーは基本的にやり応えを求めて遊ぶ人が多いため、ギミックが単純に難しくなる分には問題ない事が多いのですが、単純にプレイスタイルが縛られるギミックが導入されるパターンもありこのパターンは大体不評です。

幸いギミックが不評だと次回以降全く同じギミックが出るという事は早々ありませんが、ギミックの好き嫌いが生まれやすい環境にはあります。

↑近年で不評だったもので言うと画像の住民を守るというもの。
住民防衛系のギミック自体はアークナイツでもいくつか存在するが、
①住民が戦場から離脱しない②住民が死亡すると実質的に失敗
③住民保護の手間暇が歴代でもトップクラスという三重苦により不評だった。

③育成要素は一長一短

アークナイツでは近年のソシャゲでよく見られるような、装備掘りのようなコンテンツはありません。つまり育成そのものはエンドコンテンツとはならないため、育成をしていればいつかは終わりが見えるようになっています。

一方でキャラにもよるとはいえ、育成要素が多いのもアークナイツの特徴です。①レベル上げ②スキルレベル上げ③スキルの特化(スキルレベルの上限を上げる)④モジュール(パッシブスキル)の強化の4つが育成要素として存在します。キャラクターのレア度によっても要求される育成素材が変化するため、特に星6キャラでこれら4つの要素を強化しようとするとかなりの育成素材を要求される事となります。

そのため環境が整ってからでも月パス課金(月650円)程度なら頑張って1ヶ月で3キャラ(星6が1体、星5が1体、星4が1体くらい)のペースになるのではないかと思います。

④ある程度の放置は出来るが周回作業必須

アークナイツでは③のキャラ育成のために、育成素材の周回が必須となっております。そしてこの周回作業がある程度放置は出来るものの、時間自体はかかるものとなっております。

具体的にはステージ入場(手動)→ステージオート攻略(放置可/ステージにもよるが大体3分前後)→クリアを確認したら再びステージ入場(手動/以下繰り返し)という形になります。

特にイベント期間中は何十周、人によっては100~200数週する事も珍しくないため、ながら作業でも適度にゲーム画面を確認しながら放置する時間が必要になってきます。

⑤UIが分かり易さよりも没入感やオシャレさ重視

UIは基本的に見栄え重視な事が多く、しばしばわかり辛いパターンがあります。
また場合によってはゲーム内情報だけではよく分からない場合もあり、抵抗がないならWikiなどで確認する方がオススメです。

↑特に言われるのが、ステージ初回挑戦後に見られる敵説明欄
一応改善アップデートなどもされているが、具体的な数値(ステータスなど)が分からず、
ステータス説明を簡略化するために一部仕様に関する説明が省かれる事が多い。
※例えば画像だと形態移行時のステータス変化の内容、捕食する際に狙う残骸の優先順位など、
ステージ攻略時に必要な情報が省かれており、ゲーム内説明だけでは情報が足りない

以上がアークナイツに関する紹介記事となります。

ゲーム自体が難しめにも関わらず、4周年を迎えて高い人気を誇るだけの事はあるゲームとなっております。ストーリーもシリアス多めではあるものの、一方で合間合間に明るい話も挟まるので、只管に辛気臭いという事もありません。

なによりこのゲームは、キャラ同士の相性を考えてチームメンバーを考えたり、タワーディフェンスとしてはかなり自由度が高い所が面白いポイントのゲームとなっており、自分なりの攻略法を見つけて、スマホで歯ごたえあるゲームを遊びたい人には特にオススメのゲームとなっております。

コメント

タイトルとURLをコピーしました