はじめに
2012年~2013年頃に発売されたゲームというとあなたは何を思い浮かべるでしょうか?
下にいくつか代表例を挙げて見ましたが、CODシリーズとBFシリーズがしのぎを削っていたり、2Dドットを使った最後のポケモンシリーズであるポケモンBW2が販売されたりなど、名だたる作品が並んでいます。中にはGTA5(オンライン)やFF14など、現在までサービスが継続しているゲームもありますね。
今回ご紹介する作品は、そんな作品群と同期※であり、現在までサービスが続いている『Warframe』というゲームについてご紹介致します。
※2012年にクローズドβが開始され、そして2013年にはオープンβに移行し現在までサービスが続いている
2012年のゲーム
2013年のゲーム
ゲームの概要
ゲーム名 | Warframe(ウォーフレーム) |
ジャンル | 無料プレイ、ルーターシューター、TPS、アクションRPG |
プレイ人数 | 1人~4人 |
サービス形態 | Steam、PS、Switch、Xboxなど またクロスプレイに対応 |
日本語の有無 | 日本語対応 |
参考URL | 公式HP https://www.warframe.com/ja Steam https://store.steampowered.com/app/230410/Warframe/?l=japanese |
Warframeとは?
WarframeとはカナダのDigital Extremes(略してDE)によって開発された基本プレイ無料のオンラインTPSです。
DEは元々あまりメジャーなゲームタイトルを持っておらず、ゲームエンジンであるUnreal Engine(アンリアルエンジン)や、その前身であるFPSゲームのUnreal Tournament(アンリアルトーナメント)をEpic gameとの共同開発を行っていた事が一番大きな事績だったゲーム会社なのですが、2013年にこのWarframeを大当たりさせた事で更に大きく名を上げたゲーム会社となっております。
Warframeの最大の特徴はハイスピードTPSである事です。基本はプライマリ(メイン武器。ライフルやショットガンなど両手持ち武器の事)、セカンダリ(サブ武器。ピストルやクナイなど片手武器の事)、近接武器、アビリティの4つを駆使して縦横無尽に動き回って敵を倒すゲームとなっております。
↑使える物を全て駆使して戦っていく
良い所・オススメな点
①10年分の蓄積から出される多様な装備
10年以上サービスが続いているだけあって装備の数が非常に膨大です。例えばプライマリと呼ばれるメイン装備となる銃だけでも200種類以上の装備が(実際には同じ武器種の上位互換版やマイナーチェンジ版が多数存在するが、それを考慮しても100種類以上)存在します。
勿論これだけ装備が多いと、中には最新コンテンツに使って行くには色々厳しい装備というものはありますが、個別に武器を強化出来るRaven MODと呼ばれるシステムや、近年では既存武器に強化を施すIncarnonと呼ばれるシステムが実装されたりなどテコ入れ要素も多いため、少なくとも趣味で使って行けるレベルには出来ます。
またWarframeはバフ手段が豊富なため、高難易度コンテンツに長時間籠るなど、自らを死地に追いやるレベルでやらなければ、装備が選別されるレベルにまではいきません。
とにかく見た目や使い勝手が千差万別な装備が数多存在するため、色んな装備をとっかえひっかえするだけでも楽しいです。
↑例えばアサルトライフル(左上)、弓(右上)、チェーンソー(左下)、クナイ(右下)など
この他にも火炎放射器やロケラン、グレラン、クロスボウやブーメランなど枚挙にいとまがない
↑現状の最新verでは魔導書まで実装。最早なんでも有りである。
↑こちらはアークウイングガンと呼ばれる大型銃器。
通常マップでは使用する度にクールタイムが必須なものの、その見た目通りに非常に強力。
↑コンパニオンといってプレイヤーをサポートしてくれるペットシステム的なものも存在する。
②個性豊かなフレーム達
①は主に武器について触れましたが、Warframeではフレームと呼ばれる個性的な操作キャラの面々の存在も挙げられます。フレームにはそれぞれ4つのアビリティが設定されており、アタッカー⇔サポーターといった単純な傾向性の違いから、殲滅戦向き⇔ステルス向き、単体(ボス)向き⇔多人数戦向き、高難易度コンテンツ向き⇔低~中難易度の周回向きなど非常に様々な使い分けが出来るようになっています。
また、フレームそのものは尖った性能のものが多いため、使うフレームによって全く異なる戦い方が出来るのが特徴です。
以下個性豊かなフレーム達の例
↑超高速移動でステージを駆け抜けられるボルト
↑透明化によりステルスミッションに向いているロキ
↑アイテムの追加ドロップが狙える他、倒した相手を味方として召喚出来るネクロス
③オンラインゲームだけどソロプレイでも十分遊べる
この手のオンラインゲームだとマルチプレイをほぼ強制的に遊ぶ場面が存在する事が多いですが、Warframeはそのコンテンツの大半をソロプレイで遊ぶ事が出来ます。勿論効率などを考えた場合にはマルチプレイの方が効率的な場合は多いですが、一方でソロプレイのゲームを中心に遊ぶプレイヤーの場合、多少効率を度外視してでもソロで遊びたい時というのはあるものです。ソロとマルチは簡単に切り替えが出来るので、自分の気分や状況に応じてソロプレイとマルチプレイとを使い分けましょう。
※なおこのゲームは周回コンテンツに人が集まりやすい関係で、ステージによってはマルチプレイ設定にしているけども実質ソロプレイという事も珍しくないので注意です。
またソロプレイ関連で言うと、ソロプレイを助けてくれるシステムがいくつか存在します。その中でも特に大きいのが召喚系のアイテムの存在です。早期から使えるスペクターと呼ばれるAI制御の味方を召喚するシステムがあったり、かなり時間はかかるものの、後々クールタイム付きの時間制限付きな代わりに強力な味方が召喚出来るシステムが解放出来るようになっています。これらの召喚系のシステムは重複しなければ同時に呼び出せるようになっているため、ソロプレイでありながら、何体もの味方を引き連れて戦うといった事が可能です。
↑プレイヤー(左)とAI制御のWarframeスペクター(右)の図
AI制御の関係で一部アビリティの使用が制限されるが、サポート系のフレームはフル稼働してくれる事が多い。例えば画像のフレームはトリニティと呼ばれるヒーラー型のフレームであり、定期的に体力回復や、アビリティに使用するエネルギーの補給を行ってくれるため、特に自キャラが回復系のアビリティを持っていない場合は非常に頼もしい存在となっている。
またスペクターは基本的にそのステージの平均レベルを参照して召喚されるという特徴を持っている。(例えば敵の平均レベルが30なら30レベの味方が、敵の平均レベルが100ならレベル100の味方が召喚される。)そのためスペクターはステータス面で敵に劣るという事態に陥りにくく、持たせる武器を選べば寧ろ火力面でも大きく貢献してくれるようになっている。
④外装システムにより色々なオシャレが出来る。
Warframeには外装システムというものがあり、簡単に言えば自キャラの見た目を色々弄れるようになっています。カラーを変えるだけでもキャラクター(フレーム)の印象は大きく変わりますし、アーマーやシャンダナ(マント)などで色々着飾る事が可能になっています。
また、フレームを弄る場合にはいくつかの種類に分類され、①フレームの模様を変えるだけのもの②フレームの見た目を大きく変えるもの(デラックススキン)③ユーザー産の課金スキン(TennoGen)の3つに分けられるのですが、このうち②や③は見た目が大きく変わるため、デフォルトのフレームがあまり好みでなかったとしても、スキンで気に入るというパターンもあります。
↑セヴァゴスというフレームの例。左が通常(デフォルト)のもので右がデラックススキン。
デラックススキンは錆びた甲冑のような見た目をしている。
↑セヴァゴスのデラックススキンを更に弄った例
錆びたカラーの部分を白色にして普通の甲冑ぽくしてみた
↑オクタヴィアというフレームの例。左が通常で右はTennnoGenを中心に弄ったもの
↑ボルトを弄った事例。左が通常。フレームスキンは頭と胴体で別々の物が設定できるため、
右のボルトについては頭がTennnoGen、胴体がデラックススキンの物にした上で色々弄っている。
⑤課金システムは基本的に時短か外装の二択
基本プレイが無料という事は、課金システムが存在するわけですが、その課金先としては時短要素か外装の二つしか基本的にはありません。例えばフレームや装備などはゲーム内クエストをクリアしたり、周回コンテンツを回す事でパーツを手に入れて作成するのですが、これが面倒に感じた場合に課金してショップで買うという手が1つあります。また④で紹介した外装ですが、一部ヘルメットやカラーに関してはゲーム内で貰える事例がいくつかありますが、一方でデラックススキンやその他スキンに関してなどは基本的に課金マネーでしか購入出来ないようになっています。
裏を返せば、課金マネーでないと購入出来ない装備品などは基本的には存在しないため、無課金でも遊んでいればいずれ手に入れられるものが大半になっています。
なおWarframeにはトレードシステムがあるため、根気があるなら課金マネーを完全無課金でも稼いだりといった事は出来ますが、敷居が少し高い上にあまり効率は良くないため、課金出来るならばオススメはしません。
⑥人口が安定している
ウォーフレームは各プラットフォームに展開している他、世界的に展開しているゲームのため、すべてのプラットフォームを合わせての正確な人口や、日本国内でどれだけ遊ばれているかという事に関しての正確な数字は把握出来ませんが、少なくともSteamに限定すれば人口が安定しています。
オンラインゲームを遊んでいると、ついつい人口の増減によるサービスの質の変化を気にしたりといった事があるかと思いますが、Warframeに関しては10年以上経った今でも安定してプレイされていると言えます。
↑SteamChartsを見る限り2015年に5万人を超えて以来、5万人を割る事なく安定して遊ばれている。
https://steamcharts.com/app/230410#All
気になる点・注意すべき点
①ステージ開拓が終わると周回要素が非常に多い
Warframeの基本は周回になっています。例えばフレームを作ろうと考えた場合、そのパーツを集める事を始めるわけになりますが、そうなると耐久や防衛といったコンテンツを周回するパターンが多く、この周回要素は運が悪いとかなり面倒なコンテンツともなっております。このうち分かりやすいので、耐久を例に取ると、耐久は5分生き残る毎に報酬が貰えるようになっており、5分(A報酬)10分(A報酬)15分(B報酬)20分(C報酬)で以降はまたA報酬からループするようになっています。そしてフレームのパーツはこのC報酬で確率で落ちるようになっているわけです。確率としては大体10%前後になるパターンが多いですが、1週20分の作業で10%の穴を狙うわけなので、よっぽど運が良くなければパーツ1つ集めるのにそれなりの時間をかける事態になります。そしてパーツは基本的に被り無しで3つ集めなければいけないため、半日耐久に籠ったけど集まり切らなかったというパターンもあるわけです。
②装備やフレームの強化にも10年分の蓄積があり、完全に強化仕切るのは大変
オススメの点にて10年分の蓄積によるメリットを紹介しましたが、これは逆に注意すべき点ともなっています。例えばWarframeではModという強化システムが基本になっており、このModを集めるのがWarframeの最初の目標になるわけですが、Mod1つをとっても①雑魚敵を倒してドロップするもの②ボスなど特定の敵を倒してドロップするもの③マップの隠し宝物庫で確率でドロップするもの④特定の素材を貨幣代わりにしてNPC商人から購入するもの⑤シンジケートと呼ばれるNPC組織内で地位を上げて交換するもの、の主に5つに分かれています。①や②はまだステージ開拓を続けていれば勝手に集まるものが多いので簡単ですが、③・④・⑤は意識的にやらないと集まらないものが多く大変な要素となっております。
Warframeの強化システムは一度手に入れてしまえば使いまわせるものが多いので、一度軌道に乗ってしまえば大分楽にはなりますが、その軌道に乗せるまでが長く大変なのが特徴となっています。
一応これらの要素はゲーム内トレードで解決出来る事例も多いですが、纏まってトレードで全て解決しようとすると、それはそれでかなりの課金マネーとゲーム内準備に時間がかかる事になるため、あれもこれもトレードで解決しようとするのはあまり現実的ではありません。
近年ではイベント報酬などで通常の入手手段よりも楽に手に入れられる事例もあったりはしますが、いつどんなイベント報酬が来るのか予測できる類でもないので、結局コツコツ集めるのを頑張れるタイプの人でないと少々大変でしょう。
③良くも悪くも運営が作りたい物が優先される
これはよくWarframeプレイヤーがネタにしている部分でありますが、Warframeというのは基本的に運営が作りたい物が優先されます。これは一見当たり前の話のように思えるかもしれませんが、ユーザーの需要と運営の需要がずれる事が多く、どちらかというとユーザー側が運営に振り回されるパターンが多いという事です。例えばWarframeではオープンワールドマップと呼ばれるものがいくつかあるのですが、これはユーザーの需要に答えたというより当時のオープンワールドブームに運営が影響された結果実装された面が強いものでした。結果オープンワールドマップに関してはその新鮮さから賛成する人もいれば、単純にやる事が面倒になっただけだという人もおり、賛否両論なコンテンツとなっています。また、Warframeの完全新規コンテンツというのは導入段階だとマゾ寄りだったり不安定な物が多く、実装されてから半年とか1年かけて修正やら調整されていくという事も珍しくありません。
④継続的に遊ぶより集中的に遊ぶ人向け?
Warframeはプレイヤーによる造語として冬眠と呼ばれるものがあります。これは簡単に言えば一旦ゲームを辞めて、数週間後~数か月後にまたゲームを再開する行為の事を指します。③で前述した通りWarframeは新規実装コンテンツが単純に合わなかったり、マゾ向けだったりする場合があるため、そういう時に冬眠してコンテンツが調整されたり、別の新規コンテンツが実装されるのを待つわけです。
あくまで完全に辞めるのではなく冬眠という言葉が使われる事から分かるように、プレイを再開する事を前提にする程魅力あるゲームではあるので、単純にプレイスタイルの向き不向きの話だとは思います。
⑤ストーリー(クエスト)コンテンツは癖がある
ストーリーはまずSF物らしく難解です。ただこの難解さも1~10全て難解というわけではなく、大まかな外観はなんとなくわかるけど、用語やら登場人物やらは1つ1つネットで調べないとわからないといった具合の難解さです。そしてストーリーは実際に遊ぶ際のプレイフィールとしても癖があるものが多いです。あまり言及するとネタバレになってしまうため説明するのが難しいのですが、フレームの動きが制限された環境下で遊ぶというパターンがそれなりに見られます。本来Warframeはハイスピードアクションが売りなはずなのにそれがストーリー上だと制限されたりするわけですから大変です。あくまでクエストに限定されるパターンが多いので、終わってしまえばそこまで気になるものでもないのですが、遊んでる最中はそれなりに気になる要素にはなるかと思います。
⑥とりあえず調べる人向け
人によっては初見で遊ぶ場合、ゲームシステムなども含めてなにもかも初見で楽しみたいという人は一定数いるかと思います。しかしながらWarframeというゲームはストーリーはともかくゲームシステムに関してはとりあえず調べる事をオススメします。例えばボスキャラが出た場合、どのような方法で倒すべきかゲーム内キャラクターが説明してくれるのですが、没入感を損なわない体裁で説明してくれる結果、具体的にどうすれば良いのかよくわからないという事が初見だと多々起こります。
特にWarframeは複雑な過程を踏まないと倒せないボスというのはそれなりに多く、初見で倒すのは厳しいと言わざるおえないボスも多いです。そのため例え初見であったとしても、わからなくなったらすぐ調べる事をオススメします。
おわりに
以上がWarframeに関する紹介記事になります。少々人を選ぶ要素もあるかとは思いますが、一方で10年間安定した運営がされているゲームだけあって、TPSゲームとしては非常に上澄みに位置するゲームなのではないかと思います。また-ニンジャなら無料 (Ninjas Play Free)-という標語が示す通り、色んな媒体でとりあえず無料で遊べるのが本作の魅力です。気軽にインストールして一度触れて見てはいかがでしょうか。
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