【コラム】LoL(MOBA)の光と闇

コラム

League of legends (略してlol)は定期的に話題に上がるゲームであり、近年も配信を中心に盛り上がりを見せており、気になっている人も多いのではなかろうかと思います。一方でLOLは同時に闇のゲームなのではないかとか、毎回(日本だと)流行りそうで流行り切らないとネタにされるゲームともなっています。

実際の所、私自身もかつては下手の横好きなりにLOLをそれなりに遊んでいた※のですが、今では1年に1回インストールして数戦遊んで後はほぼ動画勢となっています。※私の最盛期は2014年~2017年頃。なんならLOLに留まらずDota2やSmiteといったMoba全般に幅広く触れていた時期がありました。

そこで今回はLOL未経験プレイヤー向けにLOL(もっと言うならMoba全般)に関する光(魅力)と闇(難点)について扱って、LOLに関して私なりに紹介したいと思います。

※Moba(LOL)の簡単なルールについて把握している場合は、この見出しをスキップしても大丈夫です。
LOLに触れる前に、まず大元のゲームジャンルであるMobaとはそもそもどんなゲームなのか軽く触れておきましょう。MobaとはMultiplayer online battle arenaの略称で、以下のような基本マップを持っている事が多いゲームジャンルとなっています。

↑Mobaの基本マップとしてよく見られる構成

レーン
:相手拠点に通じる道の事。上からトップ、ミッド、ボッドの3つに分かれる。
ジャングル
:レーンとレーンの間に広がる空間の事。
 ジャングルの名称から連想されるように、木々が生い茂り、視界が不明瞭な事が多い。
 各レーンへの奇襲がかけやすい場所となっている。

複数人のプレイヤーでチームを組み(LOLの場合は5人1チーム)、自分達の本拠点を守りながら、相手の本拠点を攻め入って破壊する事がMobaの基本的な目標です。

またMobaは対人ゲームでありながら、RPGのような成長要素があるものが多く、経験値を貯めてレベルを上げる事でスキルを強化したり、お金を貯めて装備を整えたりといった要素があります。
そのため、いかに相手チームの成長を邪魔しつつ、自分チームを育てて相手チームに有利を取るかが非常に重要な要素となっています。

更にMobaでは基本的に操作できるキャラクターは自分のキャラクター1キャラのみです。
自分1人では3つあるレーンのうち1つしか守れないため、味方を信じて自分のレーンを守ったり、逆に味方のピンチを察知して自分レーンを一旦放置してでも味方のもとに駆け付けたりなど、チームを意識した連携感ある戦い方が必須になってきます。

↑Mobaでは相手拠点を目指して兵士(ミニオン)が定期的に湧くが、こういったものも自分では操作出来ない。
そのためいかに兵士であるミニオンを管理して進軍するかといった事も大切になってくる。

以上のようにMobaについて簡単に説明しましたが、ここで大切なのは非常に独特なゲーム性を持ったジャンルであるという事です。この特殊なゲーム性が今回扱う光と闇に大きく関わってくる事となります。

①新鮮なゲーム体験が出来る

個人的に初心者がLOLにハマり易い最大の理由と考えられるのがコレです。LOL(Moba)は非常に独特なゲーム性を持っているため、今まで経験した事のない人が非常に多いゲームジャンルとなっています。
※例えば主観視点のゲームならFPSゲームの経験を活かしたりといった事がありますが、LOLではその基本的な所からまるで未体験である場合の方が多いです。

あえて分類するならストラテジーゲームの1種として分類できますが、ストラテジーゲームは基本、勝利までの全体的な計画を自分1人で構築していく事が多いです。一方LOLではチーム全体で勝利のために必要な要素を意識していかなければならず、また全体的な計画よりも、その時々に合わせた状況判断の方が重要視されるゲーム性となっています。
更に1キャラしか操作出来ないからこそ、1キャラで出来る事が非常に多く、見かけ以上のアクション性の高さもLOLの魅力的な部分です。

このようにLOLは今までにない未知のゲーム体験でありながら、魅力的なゲーム性が詰まっており、その新鮮なゲーム体験からハマって行く人が非常に多いゲームとなっています。

②キャラクターの背景の濃さやコンテンツ展開の豊富さ

ゲームそのものとは直接的にはあまり関わらないものの、その世界観やキャラクターを取り巻く情報量の多さもLOLの魅力の1つです。つまり鑑賞物としても面白いゲームとなっています。
例えば読み物として見た場合、LOLにはキャラクター1人1人にストーリーが作られており、LOLには160体以上のキャラクターが実装されているため、つまり単純計算でも160以上のストーリーが存在する事になります。そしてそのキャラクター内でも様々な関係性が存在するため、非常に重厚なものとなっています。

↑LOLを取り巻く世界観やストーリーについては公式HPから確認する事が出来る。

またLOLの場合は動画制作にも精力的です。
3DアニメでLOLのキャラクター達がグリグリと動きつつも、各々のキャラクターの関係性などが見て取れるようになっています。

↑個人的に好きな動画。各々の腐れ縁ぷりがよく分かる。

この他にもネットフリックス限定配信のアニメシリーズとして『Arcane(アーケイン)』が制作されたり、RPGゲームとして『Ruined King:A League of Legends Story』が発売されたりなど、掘れば掘る程魅力的なコンテンツが出てきます。

このようにLOLはゲーム外においても、知れば知ろうとする程色々な情報が次々に出てくる一大コンテンツとなっています。

③魅力的なスキン

LOLを語る上でかかせないのが魅力的なスキン群です。LOLのスキンは世界観に縛られずにかなり自由に作られている関係で印象がガラリと変わるものが多いです。また、LOLのスキンは一定額以上のものになるとエモートや帰還モーション、セリフなど諸々が変化するようになっており、スキンそのものはそこまででも変更後のモーションが気に入った!みたいな例もなくはないです。
なお②との関連性で言うと、スキンはスキンで独自にストーリーがある場合もあります。

↑百戦錬磨の帝国の脳筋将軍ことダリウスとそのバスケスキン
モーション1つ1つが変更されている豪勢ぷりだが中々にシュール

↑LOLの人気スキンシリーズの1つProjectシリーズ。Projectシリーズは全て改造人間であるため、
メカメカしいサイバーパンクな見た目となっている。

↑こちらも人気シリーズのスターガーディアン。魔法少女ものがテーマになっている。

↑最高レベルのスキンになると1つのスキンに複数種類のスキンが混ざっている。

↑スターガーディアンシリーズの動画。このようにスキンによっては動画があり、ストーリーがある。

④LOLの光のまとめ

LOLはここまで説明したように魅力的なゲーム性やコンテンツが沢山存在しています。
まさに世界的な人気を誇るゲームであり、LOLそのものは世界最高なゲームといっても過言ではないレベルで面白いゲームとなっています。

①巷で言われるLOLの闇について

LOLの闇と言われると話題になるのがチャットハラスメント、ピン連打、意図的なトロールプレイetc など民度的な部分がよく挙げられます。こういった事が発生するのは事実ではあるのですが、私としてはこういうのはあくまで表面的な部分に過ぎないと思っています。民度上の問題は、結局の所チーム対戦ゲームである限り大なり小なり存在しますし、人によってはボイスチャットのあるゲームの方がきつかったりといった事もあります。
そのため、LOLの闇はゲーム環境的な部分が大きく関わってくると私は思っています。

②1人では勝てない

LOLの大原則はチーム戦である事です。そのため1人だけが順調に育っていたとしても、他の4人が育っていなければ勝てません。これがLOLの闇を作る要因の1つになります。


例えば自分は前半順調に戦えていたのに、味方に十数回もやられている人がいて、その結果中盤辺りから始まる集団戦で相手に敗北したらどう感じるでしょうか?もっと味方が死なないように戦ってくれたらとフラストレーションを溜める事になります。
逆に自分が前半不調な状態で、その結果対面にいた相手が中盤以降大活躍していたらどう感じるでしょうか?普通ならば多かれ少なかれ自分のせいで相手を育ててしまったという罪悪感に苛まれる事になります。

このように日々のプレイで溜まる鬱憤や罪悪感が徐々にプレイヤーを蝕む一因となるのです。

③味方の様子を見る事が必須

例えばFPSだと味方の様子を見る機会というのは限られています。よっぱど味方が変なプレイをしているか、自分が既にやられてしまっていて観戦モードになっている時などです。そのため味方のプレイに対して何かを感じるという事はそこまで多くはありません。

一方でLOLの場合は味方の様子を見る事が必須となっています。味方の状況を把握した上で次に自分はどう動くかを考える事が大切だからです。そして味方のプレイを強く意識するという事は同時に闇を生み出す要素にもなります。自分は必死なのに味方はなぜここにいるのかorこんなプレイをしているのかといったフラストレーションを溜めやすいからです。

↑カメラ固定ダメ絶対

④簡単に強くはなれない

②や③は味方に目を向ける事が目立ちましたが、単純な問題としてLOLはそう簡単には上手くなりません。なんせ今現在で160種類以上のキャラクターがいますし、ゲーム性は非常に複雑です。更に知識を付ければ勝てるのかと言われれば、LOLは敵に攻撃を上手く命中させられるのかといったアクション性もあるため、知識はあるけど腕が追い付かなかったり、逆に腕はあるけど知識が追い付かないという事も珍しくありません。万年アイアン(LOLで一番下のランク)ですというプレイヤーも珍しくないのがLOLであり、中々上手に立ち回れない自分に対してフラストレーションが溜まっていく事も多いです。

⑤!どこでもオプションが有効です!

LOLを遊ぶ以上多くのプレイヤーはなるべく自信を持って遊びたいものですが、そうするとトップレーンやミッドレーンで遊びたいプレイヤーが多いです。なぜかと言うとこの2つのレーンは基本が1対1であり、流れがある程度決まっている上に、序盤はチーム全体のプレイに影響しにくいなど全体的難易度が比較的低いからです。


しかしランクマッチをソロで遊ぼうとする場合、LOLはトップやミッドレーンで遊び続ける事を許してくれません。どこでもオプションといって、円滑にマッチングするために強制的に不人気な場所に担当させるシステムがあるからです。
LOLで不人気な場所(ジャングルとボットレーン)というのは基本的な難易度が高く、チームへの影響も大きい場所となっています。不慣れであったり苦手だからこそ責任が重い場所を避けているのにシステム側が強制的に担当させてくるわけです。

そういった状態では往々にして味方に負担をかけますし、場合によってはトロールと言われる所謂大きな失敗をやらかしかねません。そうすると罪悪感に蝕まれ、非常に息苦しい環境下で遊び続ける事になります。

また、それではジャングルやボットレーンで遊ぶのが楽しい人なら気楽に遊べるのかと言われたらそうでもありません。前述したようにこれらの場所は責任が重い(と認識されやすい)場所なため、チームが敗北した時の当て付けにもされやすいためです。

⑥LOLの闇の結論:ソロでランクマを遊ぶと非常に息苦しい

ここまで色々とLOLの闇について挙げてきましたが、結局の所パーティーを組んで遊んだり、そもそもランクマをやらずに他のモードで遊べば、その問題の殆どを解決出来るものとなっています。しかしながらLOLのランクマでの勝利による幸福感や快感に勝るものが(ソロプレイだと)ないため、人々はランクマに挑み続け、折れずにランクマに挑み続けるか、折れて脱落していくかに二分されるのです。

以上がLOLの光と闇についてです。
LOLというゲームやコンテンツは非常に魅力的で面白いものとなっているのですが、ソロプレイの環境が過酷なために闇が生まれやすく、色々とネタにされるゲームになっています。
そのため5人で遊べる環境があったり、定期的にカスタムで遊べる環境にあるならオススメ出来るけど、完全にソロでなおかつ長期的にランクマで遊ぶなら色々根気や覚悟が必要だよ?となるのがLOLというゲームです。

↑根気や覚悟があるならば、ソロでもきっと楽しく遊べる

<努力すれば強くなれる

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