【レビュー】ゼンレスゾーンゼロ

レビュー
ゲーム名ゼンレスゾーンゼロ
ジャンルアクション、ソシャゲ
プレイ人数基本1人
販売形態PC、スマホ
参考URLPC公式
https://zenless.hoyoverse.com/ja-jp/main?utm_source=web&utm_medium=landingpage&utm_campaign=logo
一口メモパリィ(回避)アクションが爽快なホヨバース新作作品

今回扱うゲームは今話題のソシャゲであるゼンレスゾーンゼロです。

様々な場所で話題になっている本作ですが、筆者もようやく現在実装されているメインストーリーを全てクリア&ランク40(ゲーム内のコンテンツに一通り触れるランク)に到達出来たので、実際に遊んでみての所感や気になるポイントをご紹介致します。

また筆者はホヨバース作品としては崩壊3rd・原神・崩壊スターレイルの3作品に触れているため、それらの作品の知見も踏まえた上で本作についてご紹介したいと思います。

なおご紹介するにあたって、ストーリー面はなるべく公式動画以上のものには触れない(ネタバレを避ける)ように意識しておりますが、システム面を紹介する上で敵については色々触れてしまっている点についてはご留意ください。

※余談ですが、筆者が本サイトでよく扱っているストリートファイター6とゼンレスゾーンとでコラボ動画(開発者対談)動画が挙げられていたりします。もしかしたら将来的にこの2作品がゲームとしてコラボレーションする事があるかもしれません。そのため、もしもこの2作品がコラボした場合にも本記事を参考にゼンレスゾーンというゲームを知って頂けたらと思います。

↑なぜかスト6開発との対談コラボ動画等も存在している。

①アクション性が非常に高い

本作最大の魅力がアクション性の高さです。

ゼンレスでは、通常攻撃やスキル攻撃、必殺技(終結スキル)といった基本的な行動の方かに、回避アクション・支援スキル(パリィスキル)の2つの回避行動がメインアクションとして組み込まれています。このため回避行動から敵を攻撃する事が可能となっており、基本的に常に敵に触り続けられるような戦闘デザインとなっています。

ゼンレスは3人1チームなのですが、回避アクションは出場キャラがそのまま戦い続けるのに対し、支援スキルは控えのキャラに交代しながら攻撃するようになっており、この2つの行動を使い分ける事で、バフデバフやスキルの管理をしながら戦うのが本作の醍醐味と言えます。

またもう1つの特徴として、体力ゲージとは別に設定されたブレイクゲージの存在が挙げられます。攻撃を敵に当てていくと、体力ゲージが削れる一方でブレイクゲージが蓄積していくようになっており、ブレイクゲージが100まで溜まると敵キャラがダウン(ブレイク状態)します。そうして敵がダウンした所に特定の攻撃を当てると、連携スキルといって次から次へとキャラを交代しながら強力な攻撃を当てていくモードに突入し、連携スキル後も暫く敵がダウンした状態となっています。

この敵がダウンしているブレイク状態中は、敵の防御力が低下するため、ダメージを稼ぐ機会となっており、この事から如何にブレイクゲージを稼ぐかも本作の重要な要素となっています。

この他特定キャラにはダッシュ移動や、ガード行動があったりなど、アクション行動の多様さが本作最大の特徴と言えるでしょう。

↑通常攻撃やスキルで敵を殴って必殺技で敵を倒す基本的なアクションゲームのムーブがまず1つ

↑そしてゼンレスで重要になってくるのが回避アクション・支援スキルの2つ
 追加入力すると回避直後に攻撃する事が出来、攻撃し続ける事が出来る
 敵が攻撃する際には基本的に「ピキン」という音ともに演出が入るようになっている

↑もう1つ重要なのがブレイク値蓄積によるダウンの概念
 ブレイクさせると敵がダウンし、特定の攻撃を当てると連携スキルに移行する
 最後まで連携スキルを決めるとダウン時間が延長されるため攻撃チャンスに

②デザイン性の良さ

ホヨバース作品全般に言えますが、デザイン性の良さも本作の特徴と言えます。

ホヨバース作品というと、2Dアニメ調の3Dデザインが1つの特徴となっているのですが、本作は特にキャラモデルに仕込まれているモーフ(3Dモデルの形状を変形させる機能の事)が特に凄い事になっており、これによりゲーム内でのキャラクターの表情の変化や、ゲームの合間合間に挿入されるムービーの表現がまるでアニメ作品のように細かく動くようになっています。

またデザイン関連の話で言うと、本作は歴代ホヨバース作品の中でも種族が非常に多用という特徴もあります。

↑ネタバレ回避のため、参考例としてガチャ配布に関するPVをここでは挙げておく
 ゲーム内カットシーンにおいても、動画のような3Dモデルが伸縮して動き回る様子が見られる

↑デザインとしては人間・獣人・鬼娘・機械人など種族的に非常に幅広いのも特徴となっている

③咀嚼しやすいストーリー

これはどちらかというとホヨバース作品内で比較した場合の話なのですが、序盤の話の内容が分かり易いのも本作の現状の特徴と言えるのではないでしょうか。ホヨバース作品は基本的に世界観設定に関する説明を行う序盤が一番ハードルが高く、そこを乗り越えて世界観設定を理解してくると話にのめり込めるような作りが多いのですが、ゼンレスに関してはそこのハードルに関しては非常に低いように感じました。独自用語こそ出てくるものの、ストーリー理解の面では躓きにくいように思います。

①日課・週課について

ソシャゲを遊ぶうえで気になるのが日課と週課ですが、まず日課については非常に少ないです。

日課としてはログボの受け取り&その他拠点で行える活動で約2分ほど
そこにスタミナ消費による育成素材回収が1周1~2分を3回となり、おおよそ10分以内に終わります。

一方で週課に関してはそれなりに重いように感じました。
週課としては①ボス撃破による育成素材回収②零号ホロウ探索(特殊任務)の2つがあります。

①に関しては、1回辺り約5分程×3回で済ませる事が可能です。
一方で②は特殊なダンジョンを探索するというものであり、これが1周約20~30分ほどかかります。
これを5周しなければ報酬を全て回収出来ないため、かなり重いものとなっています。
Ver1.1で2週にまでラインが下がりました

②課金要素について

本作に限らずホヨバース作品は、ガチャ配信等からしばしば重課金ゲームのように勘違いされてしまう事があるのですが、基本的には月パス(610円)を購入していればキャラを確保しながら十分遊べるようになっています。

ゼンレスとしては、課金要素のガチャとして、限定キャラガチャ・武器ガチャ・恒常ガチャ・ボンプガチャの4つがあるのですが、ボンプガチャはゲーム内の特定通貨でしか回せず(=課金不可)、それ以外のガチャに関しては限定キャラガチャのみを回していれば十分です。
※ボンプとは端的に言えばペットシステムのようなものであり、連れて行くと一緒に戦ってくれる

武器に関しては、最高レア度(S級)の1つ下であるA級で十分代用出来るうえ、キャラに関してもS級キャラは無凸で十分活躍させる事が可能です。またガチャに関しては、ガチャが更新されても天井が引き継がれるという特徴があるため、限定キャラガチャに突っ込んでいき、無凸で良いのでとにかく使えるキャラを増やすのが本作やホヨバース作品の基本となっています。

勿論凸ったり武器ガチャを引いたらその分キャラクターは強くなりますが、対人コンテンツがない上に、基本的には性能を持て余すが多いです。

↑ガチャは全部で4種類あるが、基本は左側で「独占」と表示されている限定キャラガチャに全力で良い

③属性・特性やパーティの組み方について

ゼンレスではキャラクター毎に3つの要素が存在します。
それが①所属②属性③特性の3つです。

①について
所属とはその名の通り、そのキャラクターがどの勢力に所属しているかというものです。

②について
属性に関しては物理・炎・氷・電気・エーテルの5つがあり、それぞれ固有の状態異常を持ちます。
また既に状態異常中の敵に別の状態異常を付与すると、混沌といってダメージがバフされます
※状態異常は攻撃を敵に当て続ける事で発生する

③について
特性とは、端的に言えばクラスであり、強攻・支援・撃破・異常・防護の5つが存在します。
それぞれ強攻:アタッカー 支援:バッファー 撃破:敵をブレイクさせやすい
    異常:状態異常にさせやすい 防護:タンク という特徴を持っています。

このうち①所属か②属性を2つ揃えるようにパーティを組まないと一部キャラスキルが発動しないようになっており、これらの要素を踏まえながらパーティを色々工夫出来るという特徴があります。

ただし一方で、キャラが揃ってきた場合、ある程度編成が固定化されるのではないかと感じさせるポイントもあります。(下記画像参照)

↑氷属性の強攻(アタッカー)であるエレンを中心にパーティを考えた例
所属か属性で共通点があればキャラスキルが発動するため、全キャラ統一にしなくとも一応組める
 なので①属性統一②所属統一③所属と属性が同じキャラをそれぞれ1人ずつの3パターンが考えられる

上記画像を踏まえれば一見パーティ構築の幅が広いように見えるが、現状理想は①であり、②と③は妥協パーティとなっている。というのもこの中でエレンをバフ出来るのは、氷属性の攻撃を強化する蒼角1人のみであり、②だとバッファーがおらず、③だとカリンが蒼角のバフを受けられないためである。

また将来的な可能性の話として、所属バッファーなるもの(②のパターン)が登場する事はあり得るのだが、③のように完全混合編成の場合、バッファーを成立させる事そのものが難しい。

このようにパーティ編成の工夫のしようがある一方で、今後の追加キャラ次第ではほぼパーティ構成が固定される可能性も存在し得る。

④移動を簡略化した事による影響について

ゼンレスのストーリーモードに関しては、探索モードと戦闘マップの2つで構成されているという特徴があります。探索マップを通して基本的にストーリーを進行させ、探索マップ上で敵と接敵すると戦闘マップに移行するという、所謂RPG作品におけるシンボルエンカウント系ゲーム(マップ上で敵の姿が見え、その敵に触れると戦闘に突入するタイプのゲーム)の形式が取られているのです。

そしてこの探索マップについて、ゼンレスでは移動が簡略化されています。具体的には、3Dマップを探索するのではなく、表現が色々と簡略化され、2D上でマス目状に区切られたマップを探索するという物です。

この表現方法に関しては、移動等を簡略化する事で、テンポ良く(高速で)進められるというメリットがある一方で、カットシーン等が挟まれない限り、殆どこの簡略化したマップ上で物事が進行するため、微妙に味気なく感じる面も存在します。

↑依頼等を受けるために主人公達が活動する3Dマップ自体は存在し、
 場合によってはプレイアブルキャラクター達がうろついている

↑一方でストーリーやサブ任務等で頻繁に活動する事になるのが、この探索マップ形式である。
 基本的にこの探索マップ上で進行していく事になるため、少々味気無さもある。

⑤ソシャゲとしては要求スペック高め

ゼンレスはスマホゲーとして見た場合には要求スペックが高いです。
歴代ホヨバース作品と比べてみても、小物等の作り込みが細かい分要求される容量はかなり多いものとなっています。そのためゲーミングスマホやタブレット機器で遊ぶか、そうでなければPC版で遊ぶ事がオススメされるようなゲームなのではないかと思います。

⑥難易度について

本作はストーリーモードなどの難易度は低いものの、挑戦系のコンテンツに関しては、高難易度まではいかなくとも、それなりに難しい部類になるのではないかと思いました。

理由としてはいくつかあり、①敵の攻撃の特性をしっかり把握する必要がある事②敵が複数体いても同時に攻撃される事③視界外から殴られる事態が発生しやすい④戦闘システムがかなり崩壊3rdに類似している の4つが挙げられます。ストーリーモードや通常コンテンツにおいては、敵の火力もそこまでなので、問題にならないのですが、挑戦系のコンテンツでは敵の火力が上がり、結果的にこれらの要素が牙を剝いて来る事になります。それぞれのポイントについて触れておくと次の通りです。

①について
本作は回避行動が重要な事は挙げましたが、敵によっては回避の方向や位置取りが重要になってくる場合があります。例えば相手が回転系の攻撃をして来た場合、横に回避しても、相手の攻撃が当たってしまうという事が起こるためです。

なお攻撃しながら支援スキルによる回避&交代を行うと、攻撃によっては交代前のキャラが残り続けるのですが、このキャラは無敵状態ではないため、タイミングを誤ると交代前のキャラクターが攻撃を食らってしまう場合もあるという点も難しいポイントです。

②について
敵が複数体出てきた場合、複数体いるからと1体の1体の攻撃頻度が大きく落ちるといった事はありません。もしかしたら多少攻撃頻度が落ちているかもしれませんが、大型ボスが2体同時で攻撃してきたりといった事が日常茶飯事なため、Aの敵の攻撃を回避したと思ったら、Bの敵の攻撃が当たるという事が起こります。

③について
②と似ているのですが、本作の敵は視界外にいても攻撃をしてくる事になります。そのため基本的にはカメラを動かしながら、全ての敵をカメラ内に納めるようにして戦う事になるのですが、それでも敵の中にはワープしてくる敵がいるため、高難易度コンテンツであればあるほど難しい要素となってきます。

④について
この点に関してはあくまで将来的な可能性の話に過ぎないのですが、ゼンレスの戦闘システムは根本的に崩壊3rdにそっくりなゲーム性となっています。そのため崩壊3rdも、アクション性が非常に高いゲームとなっているのですが、こちらは一部コンテンツの難易度は非常に高いものとなっています。

またゼンレスは、敵の特性とは別に、ステージ毎に固有のバフデバフが入るようになっているのですが、こういった所も崩壊3rdに非常に似通っています。

そのため仮に崩壊3rdを参考にするならば、将来的な難易度はインフレ等を考慮しても上がるのではないかと思う所があります。

↑例えば動画のように、回転系の攻撃は横に避けてしまうと回避しきれない

↑敵が複数体いようと同時に攻撃されるため、中々に敵の攻撃は激しい
 場合によっては動画のように、大型の敵の後ろから別の敵が攻撃してきたりなど、
 完全に回避仕切るのは中々難しい状況も生まれやすい

以上今話題のゼンレスゾーンゼロについてご紹介致しました。

ホヨバース作品らしく、安定したクオリティが見込めるゲームとなっており、アクション性の高い戦闘や、ヌルヌル動くアニメーションを楽しめる作品となっています。まだサービス開始をして間もないため、ホヨバース作品に触れてみたい人にはオススメの作品なのではないでしょうか。

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