【コラム】スト6 テリーとは何者なのか
~ついでにPVの元ネタも追う~

コラム

今回は、テリー追加前にテリーに関する解説記事を作成しました。
毎度の事ですが、性能というよりもキャラクター性に関する説明を中心に扱っていきます。

なおストーリーを中心に扱う関係上、基本的には『餓狼伝説』シリーズが中心であり、『KOF』シリーズに関しては、摘まむ程度になっています。

※『KOF』シリーズはSNK社のキャラが勢揃いする所謂お祭り系格闘ゲームが出発点であり、その関係でテリーは基本的にゲストキャラ的な立ち位置に近いためです。『KOF』にも明確なストーリー自体は存在するのですが、主人公枠は他に何人かおり(草薙京やK’など)、そちらのキャラクターが中心となって、超常的な敵に挑んでいくゲームシリーズとなっています。

↑なお前回のベガに関する記事はこちら

スト6のカプコン公式PVはこちら

①使用したゲームは移植作品である関係上、移植元と表現等が異なる可能性は考えられます。

②あくまでテリーを追う事が主目的です。そのため餓狼伝説と関係のある(舞台が同じ)龍虎の拳に触れるといった事はありません。

③今までと異なり、公式がキャラクタープロフィールを纏めたようなコレクション作品がないため、ゲーム外情報に頼っている場合もあります。

金髪ヘアーに、「Fatal Fury(=餓狼伝説)」の刻印がされた帽子がトレードマークの快活系主人公がテリー・ボガードです。

テリーには兄弟であるアンディがおり(血縁関係は不明)、二人とも幼少期は孤児だったのですが、ジェフボカードの元に養子として迎えられたものの、サウスタウンを牛耳るギースハワードによってジェフは殺害され、テリーとアンディはギースへの復讐を誓うというのが餓狼伝説のベースのストーリーになっています。

餓狼伝説~宿命の戦い~

いわゆる初代餓狼。餓狼伝説としては本作が最初の作品となっています。

初作らしく、プレイアブルキャラはテリー・アンディ・ジョー東の3名のみであり、様々な敵キャラを退けながらラスボスであるギースを目指すゲームとなっています。

ストーリー面

初作という事もあり、ある程度のバックボーンはあるものの、まだ本格的なストーリーはありません。

基本的なストーリーの流れとしては、テリーは餓狼伝説の舞台であるサウスタウンで開かれた格闘大会である「King of Fighters」に参加し、最終的に決勝で棒術の使い手であるビリーカーンを倒して優勝を果たす事となります。しかしながら「King of Fighters」とは、ギース・パワードが開いた大会であり、大会を勝ち上がるテリーがジェフの息子と知ったギースは、テリーに大会を荒らされた事を怒り、自らの本拠地であるギースタワーへとテリーを拉致します。

そしてギースは自らの手でテリーを葬りしようとし、テリーに挑みかかるものの、最終的にはテリーに敗北してギースタワーから落下、テリーは最終的に父の仇を取った形で決着します。

補足としてゲーム内情報だけではなぜテリーが格闘大会に参加したのかは謎です。ネット上で調べた範囲では、ジョー東がテリーとアンディを誘って大会に誘った(ゲーメスト1992年2月号NO.68付録のリーフレット)事になっているようなので、力試しがてら参加した所、偶然ギースを引き出す事が出来た形に一見見えます。

ただしSNKプレイモア時代の餓狼伝説15周年記念サイトに餓狼伝説のあらすじが纏められているのですが、こちらによるとKOFがギース主催である事をジョー東がテリーとアンディを誘って参戦した事になっています。一方で現在のSNKの説明ではボカされており最早よくわかりません。SNK自体がかなり複雑な経歴を持つ会社なので、ここらへんは曖昧なのかもしれません。
※下記動画のギース戦導入を見て貰えればわかるのだが、ゲーム内映像を見る限りはギースがKOFを主催していた事をテリーが知っていたとはとても思えないような描写になっている。

サウスタウンの支配者ギース・ハワード。今年も最強武闘会「キング・オブ・ファイターズ」を主催する彼の実力は今や絶頂期にあった。しかし、彼は知らない。”宿命の戦い”が待ち受ける自分の運命を・・・。

10年前ギースに養父を殺されたテリーとアンディのボガード兄弟は、それぞれに厳しい格闘技の修行を積み、復讐のためにサウスタウンに帰ってきた。しかし、影で街を牛耳るギースに近づくことは容易ではない。テリーとアンディは苛立ちの日々を過ごした。

そんな時、2人の前に1人の男が現れた。彼の名は東丈。最強武闘会に出場するためにこの街にやってきた彼は、テリーとアンディに大会の主催者がギースであることを教えた。これこそ、ギースに近づく絶好のチャンス!2人は武闘会に出場することを決意する。
そして、いよいよ大会当日。果たして、”宿命の対決”の結末は・・・?

1981年、異種格闘技大会「キング・オブ・ファイターズ」が開催される街“サウスタウン”。その街で英雄と言われたひとりの男が、何者かの手によって暗殺された。そして男の死は、ある幼い兄弟の運命を変えていくのだった・・・。 10年後、3人の若者がサウスタウンを訪れる。暗殺された養父ジェフ・ボガードのカタキを捜すテリーとアンディ、そしてムエタイ戦士のジョー。宿命に導かれた狼たちの伝説が始まる。

↑大会で勝ち上がるテリーはギースに目を付けられる事になる
ギースは基本大物悪役として扱われるのだが、この頃は変に小物臭い

↑テリーの養父ジェフはKOFで優勝したものの、ギースの手で暗殺された事が示唆されている

↑大会参加理由は不明瞭だが、一方で父の仇を取るために格闘家をやっているようである

↑KOF優勝でテリーは歓喜するのも束の間、一転して仇が目の前に現れ戦う事に

↑テリーは最終的に仇を取る事に成功する。
 ※テリーが負けた場合は逆にテリーが叩き落される。
なお動画上の日付はおそらくリアルタイムのものが反映されている。

↑テリーといえば、お決まりの勝利画面も外せない
 帽子を投げ捨てて「オゥケイ」と叫ぶ勝利シーンはこの頃から健在

↑初代の人物関係図
なおジェフは作中では登場せず、シリーズ全体を通しても微妙に顔が安定しない

小ネタ タクシー来場

スト6PVでテリーがタクシーから出てくるシーンがありますが、これ実は元ネタと思われるものがあり、初代餓狼伝説でプレイデモ映像放置後に流れるスコアボードのシーンにほぼ同様のものがあります。場所が違う事もあり流石にほぼ全く同じとまではいきませんが、ボクシングのポスターを眺めている事を考えても意識的に作られているシーンだとは思います。

↑両者を並べてみるとこの通り。綺麗にオマージュになっている。

小ネタ2 パオパオカフェ

初代で登場するリチャード・マイヤが経営するカフェの事。後々3号店まで出店していく事に。リチャード自体は初代でしか対戦キャラクターとして登場しないのだが、根無し草のテリーが入り浸っている数少ない場所の1つであり、たびたび新規出店祝いを理由にテリーが帰国する理由になっている。今回のスト6登場もメトロシティ出店祝いのためというもの。

↑作品によって雰囲気が全く異なる。和洋折衷ならぬ中洋折衷感あるステージが多い。

↑オーナーのリチャード・マイヤー。スト6でも出て来るかもしれない

性能面

餓狼伝説はそもそもとして、ラインの概念があったりなど、ストリートファイターシリーズからするとかなり異例のシステムがあるのですが、それはそれとして初代でテリーが使っている必殺技は全てスト6でも実装されており、まさにテリーを代表する必殺技の数々が存在します。

但しこの頃は3ボタン(パンチ、キック、投げ)で戦うゲームであり、シリーズ内でもかなり特殊です。

↑テリーを代表する技の数々が見られる。動画の順番としては以下の通り。
①上空の相手を蹴り上げるライジングタックル
②地を這う弾技パワーウェイブ
③相手の懐に飛び込む突撃技バーンナックル

↑この他、バーンナックルよりダメージの高い突撃技のクラックシュートなども
この技だけ単独したのは、単純に入力が難しく技が全然出なかったため

↑餓狼と言うとライン移動の存在も挙げられる。
初代には手前と奥の2つのラインがあり、同じラインにいないと攻撃が当たらない

※なお初代は能動的にライン移動出来るのは敵(CPU)のみ。
 そのため敵がライン移動してくれないと自キャラもライン移動攻撃は出来ない。

↑初代に通常攻撃ボタンはパンチとキックの2種類しかなく一見少ない
 しかし距離によって出る技が変わったり、特定条件下で2種類目があったりなど種類は多い
この仕様自体は初代のみなのである意味オンリーワンである

餓狼伝説2 -新たなる闘い-

プレイアブルキャラが8人にまで大幅に増えた二作目。
キム・カッファンや不知火舞など往年のSNK人気キャラも登場している。

ストーリー面

前作から月日が流れ、ギースが倒されたにも関わらず、キングオブファイターズの招待状がテリー達のもとに届き、挑んでいくというもの。

このキングオブファイターズはテレビで放映されているようであり、勝利時には勝利キャラの台詞が放映される形になっており、勝ち上がっていくと黒幕のカットインが割り込んで来るようになる。

そして中ボスキャラ達を倒していくといよいよ黒幕の存在が明らかになり、暗黒の帝王ヴォルガング・クラウザーの存在が明らかになる。暗黒界の事を知らずに世界最強を吠えられては困るとして、真の世界最強を決めるべく、クラウザーと殴り合う事になる。

ここまでストーリーのあらすじをみても分かる通り、今回のボスは因縁らしい因縁自体は存在しません。クラウザーはキングオブファイターズの招待状を送るにあたって、前作の大会参加者達をなぎ倒しており、その中には大会を通じてテリーと友人になったリチャード・マイヤの存在もいるため、ある意味友人の仇ともいえなくもありませんが、別に殺害等をしているわけでもないので、あくまで純粋な格闘大会の側面が強く出ています。

黒幕であるヴォルガンク・クラウザー自体、暗黒の帝王を名乗っているものの、かなり対戦相手にリスペクトを持って対応しており、ボスらしい貫禄を持った人物となっています。
※ただしクラウザー戦を敗北するとあの世には送られる

そうしてクラウザーを倒したテリーは、再びリチャードマイヤーの店で食事をするEDというかなり平和なものとなっています。

補足として、2の作中ではクラウザーの情報は暗黒の帝王以上のものはありません。そこでネット上で色々と確認してみたのですが、同時期に餓狼伝説はアニメ化されており、そこでギースとクラウザーが初めて異母兄弟とされたようです。その後は餓狼伝説SPで正式に兄弟として扱われており、これは15周年記念サイトでも確認できます。但し前述した通り、餓狼伝説SPはそもそもお祭り作品であって、ストーリーらしいストーリーはないため、中々に摩訶不思議な状況になっています。

ともかく後付けではありますが、クラウザーとテリーの間にはギースの仇という形で因縁が実はあった形になります。(作中では全く兄弟を匂わせるような描写はありませんが

サウスタウンの支配者として、裏の世界を知る誰もが恐れる男、ギース・ハワード。
確固たる実力に裏付けされた、その自信をゆるがすことは誰にもできなかった。ギースと同門であり、ストリートチャンプにまでのぼりつめた男、ジェフ・ボガードですらギースにその命を奪われた。
しかし数年後、3人の男たちが、そのギースの野望を見事阻止することに成功した。亡きジェフ・ボガードの養子、テリー・ボガード、アンディ・ボガード、そしてムエタイのチャンプであるジョー・ヒガシである。
ギースは彼らとの闘いに敗れ、死んだものと思われていた。しかし、時が流れたある日、世界に驚くべき情報が流れた。
――ギースは生きている――と。
ギース亡きあと、暗黒街を牛耳っていたのはギースの異母兄弟、ヴォルフガング・クラウザーであった。復活したギースは、自らの座を奪ったクラウザー、そしてボガード兄弟に復讐の炎を燃やす。
テリー、そしてアンディの元にもギース生存の情報は届いた。
「待っていろ、ギースっ!」
ここに今、新たな伝説がはじまろうとしていた。

↑大会はテレビ?で放映されているような様子を見せている

↑前作で復讐を果たしたためか、テリーの台詞は大分快活に
 なんなら若干ウザい

↑中ボス挑戦前に黒幕の動向が割り込んで放映されるようになる
 黒幕であるクラウザーは前回大会参加者達を叩きのめし、挑戦状を叩き付ける
ホアジョイ・マイケルマックス(左)ダックキング・タンフールー(中央)リチャードマイヤ(右)
 

↑そしていよいよラスボスとして姿を現すヴォルフガング・クラウザー
 ドイツにある本拠地シュトロハイムで世界最強を決める戦いが始まる事に

↑クラウザーは台詞や曲も相まって非常に貫禄のあるボスとなっている

クラウザーの台詞としては
①戦闘前
I’ll chisel your grave-stone. Sleep well.
(我が貴様の墓石に名を刻んでやろう。安心して眠れ)
②クラウザーに敗北時
You were good. You fought well.
(素晴らしい、お前はよく戦った)
③クラウザーに勝利時(下記動画参照)
You were perfect. I’ve met my match.
(見事だ、わが好敵手に出会ったようだ)

↑クラウザーを打倒し、再びテリーは世界最強の座に就くのであった。

↑餓狼伝説2全般に言えるのだが、EDはかなり平和なものになっている

↑一方アンディのEDでは、養父ジェフの台詞が挟まり若干しんみりしたものに

↑2の関係図。

なおギースがクラウザーに恐れを抱いている事は作中ではわからず、公式サイトにて

サウスタウンを支配する男ギース・ハワード。彼の野望はとどまるところを知らず、今やその矛先は世界へと向けられていた。現にギースの存在は世界中の人々に知られ、彼の誇示する権力に恐れをなす者もいるほどである。
しかしギースは、世界に乗り出すことにためらいを感じていた。絶大な自信家、ギースの判断を鈍らせるほどの大きな壁として、ギースを圧迫する男が存在していたからだ。
部下の無残な姿とともに、一通の脅迫状がギースのもとに届けられた。・・・かつてサウスタウンを手に入れようとした時、悠然と立ちはだかったジェフ・ボガードよりも強く、そして残忍な男・・・。
自らを暗黒の帝王と称する謎の男は、その闇を支配する拳で、ギースの世界戦略を密かに、そして異様な重圧を持って阻んでいるのだった。
しかし、ギースはジェフの息子たちによって倒され、天はギースと謎の男の両雄が相まみえることを嫌うかのように決着をつけてしまった。

月日が流れたある日――
テリーはいつものようにトレーニングジムで汗を流していた。そこへ一通の招待状が届けられた。キング・オブ・ザ・ファイターズへの・・・。
事態は急展開する。何も知らずに闘い続ける戦士たち。
・・それぞれの終章へ。

NEOGEO BATTLE COLISEUMの作品紹介でのクラウザーの説明

性能面

基本は初代を発展させたような内容になっていますが、
①弱攻撃と強攻撃の区別がされるようになった(所謂4ボタン格ゲー)
②①の変更により、特定条件下で出る2つ目の技が廃止された
③超必殺技の実装、体力点滅時のみ出せるが、ゲージ消費等の概念はない
④ライン移動がプレイヤー側も行えるように
といったような変更がされ、所謂餓狼伝説シリーズの一般的な戦闘システムが構築されました。

この変更により、テリーはパワーゲイザーが実装されたのが一番の違いでしょう。
この頃のパワーゲイザーは、モーションがパワーウェーブと全く同じであり、大きな柱を一本打ち上げるような技になっています。

↑必殺技自体は強弱の区別がある以外はかねがね初代と一緒。

↑パワーゲイザーが実装されたが、この頃は大技というより必殺技の1つといった雰囲気
筆者が試した際には初代のクラックシュート同様、コマンド入力が難しかったため単発で紹介

↑通常攻撃は基本は初代とほぼ一緒

↑地味な追加点として、挑発の実装も挙げられる。スト6PVでもお馴染みの挑発。

餓狼伝説3~遥かなる戦い~

まさかのテリーの因縁の相手ギースが復活を遂げる餓狼伝説4作目(前作はスペシャル)

ただしストーリーの中心は中国王朝の秦の秘伝書を巡るサウスタウンでの陰謀が中心であり、ギース自体は秘伝書を追い求める中ボスに過ぎないという立ち位置になっている。

ストーリー面

パオパオカフェ2号店の出店祝いのためサウスタウンへと戻って来たテリーは、ジョー東から最強の格闘家だけが持てる3つの秘伝書の噂を聞きつけ、サウスタウンでの調査に乗り出すというもの。
※テリーがサウスタウンへと戻って来た理由はゲーム内では確認できないが、公式餓狼伝説3のバーチャルコンソール版の紹介ページで確認出来た。

ここは香港。その男は港の一角にある倉庫の中から現れた。「フッ、口ほどにもない連中だったな。」男の口元は、冷酷な笑みを浮かべている。倉庫の中では数人が血まみれになって倒れていた。すべてこの男のしわざなのだ。
「相変わらず見事ですね。」
背後からの声に、男は振り向いた。
「秦の秘伝書(※)の所在はわかったか?」
「はい。サウスタウンで秘伝書の1つが確認されました。」
「ほう、サウスタウンか…。あそこは、ギースとかいう奴が牛耳っていた街だったな。確か奴は死んだと聞いたが。」
男の口ぶりには、すでに勝ち誇ったような響きがあった。
「サウスタウンにキング・オブ・ファイターズ…。なるほど、すべては、秘伝書が引き起こしたのかもしれんな。」
その夜、男はサウスタウンに向かうために香港を発った。

「この街もずいぶん変わったな。」
謎の男が香港を発った頃、サウスタウンのメインストリートを走り抜ける車の後部座席に一人の人物がいた。
「あれから大勢の無法者たちが流れ込み、以前より物騒な街になりました。しかし、タワーは健在ですので、ご安心を。」
助手席の男、ビリー・カーンが答えた。
「そうか。私のいない間にそんなことに…。フフフ、市長や警察署長もさぞ苦労していることだろうな。」
「皮肉にもボガード兄弟のやったことが裏目に出た訳です。」
「しかし、この街もすぐに元通りになる。このギース・ハワードの手によってな。」
ギースの言葉にビリーがうなずく。
「ギース様、見えてきました。」
車は、夕闇にそびえるギースタワーをめざして走る。
「見ているがいい。これからが私の新しい野望の始まりだ。」

「俺の姿を見たら、リチャードの奴どんな顔するかな。」
さっきまでテリー・ボガードは、親友の顔を思い浮かべながら懐かしさに浸っていた。パオパオカフェ2号店オープンの知らせを旅先で聞いたテリーは、祝福のために武者修行を中断してサウスタウンに帰ってきたのだ。だが、街に入って現実を見るにしたがって、テリーの表情は次第に曇っていった。
「このザマは、何だ。あの頃よりもひどいじゃないか…。これもすべてギースという力をなくしたせいだと言うのか…。」
複雑な思いで街を歩くテリーは、やがてギースタワーの前にやってきた。 昨日のことのように死闘の記憶が蘇ってくる。
(ギースよ。お前は、俺のことをあざ笑っているだろう…。だが、見ていろ。この街は俺の手で守ってみせるぜ!)
しかし、テリーは知らない。タワーの主、ギース・ハワードが復活を果たしたことを。そして、さらなる恐ろしい敵がサウスタウンに乗り込んできたことを…。

※始皇帝の時代の中国に伝えられた3本の秘伝書のこと。最強の格闘家のみが手にすることができると言われ、3本すべて揃ってこそ本当の意味を持つという。2千年以上の時を超えた現在、秘伝書は世界各地に散らばって、最強の格闘家が現れるのを待っている…。

調査を続けるうちに、秘伝書を求める山崎の妨害を受け、噂が事実である事を確信したテリーは、山崎を探しつつ秘伝書の調査を続行する事に。

同じく山崎を追うホンフゥに戦いを挑まれたりするものの、これを退け、更なる調査を進めていくうちに宿敵ギースがテリーの前に現れる。ギースはテリーへの復讐を行うべく再び戦う事になるが、これにテリーは勝利、ギースはテリーへの称賛の言葉と共に火の海へと消えていくのであった。

そんなテリーのもとへ、チン・シン・ザンが駆けつけ、山崎が秘伝書を手に入れようとしている事を知らされる。2人は急いで山崎のもとへと移動し対峙、無事山崎を止める事にも成功するのであった。

秘伝書の陰謀を止めたテリーは光に包まれる。実は秘伝書の格闘家にまつわる噂というのは全くの嘘であり、秘伝書を残した秦一族が不死身の肉体とともに完全復活を遂げるためのものであり、秘伝書を3つ集める事で達成出来るというものだったのである。

秘伝書集めを妨害したテリーは、復活を目論む秦一族の亡霊にとっては邪魔な存在であり、直接テリーを排除するために呼び寄せたのである。秦一族の亡霊は、彼らの子孫である幼き秦崇秀に憑りついており、秦崇秀とのラスボス戦が始まるのであった…

今回も2と同様、テリーに関してはラスボスとの因縁は薄く、むしろ本来ならば中ボスのギースの方が因縁深い。ただラスボスを倒すと、秦崇秀が亡霊から解放され、孤児となった秦崇秀を不憫に思ったテリーが預かるというエンディングになっている。

また復活した割に中ボスとしての活躍に留まるギースであるが、初代のギースの姿に比べると、テリーに敗北を喫した事をきっかけに、かなり大物風のキャラクターに昇華されています。

↑調査を進めるうちに山崎の妨害を受け、秘伝書の噂を確信する事に

↑調査を進めるうちについにギースと対峙。
 かつての宿敵が生きていた事に驚きを隠せないテリーだが、無事勝利を納める。

↑ギースを倒したのもつかの間、今度は山崎を止める事に

↑最終的には秦一族の亡霊に憑りつかれた秦崇秀と対峙。これを撃退する。

↑補足として本作には隠しボスとして秦崇秀の兄、秦崇雷がおり、こちらも憑りつかれている。
ただEDは変わらないため、テリーは秦崇秀だけを引き取るシュールな事になる。

なお続編のリアルバウト餓狼伝説では、そもそも秘伝書をギースが勝ち取るのが正史となっており、秦兄弟の扱いがいまいち不明瞭である。少なくともテリーが引き取った後の描写が存在しないため、餓狼伝説3のテリーED自体はある種のパラレルのようである。

↑流石にキャラが増えてきたため餓狼伝説3の簡略関係図

性能面

餓狼伝説スペシャルを挟んだ事もあり、2に比べ変化がかなり多いです。
大きいものとしては以下の通り
①連続技の導入(これのみ餓狼伝説スペシャルより)
 餓狼伝説2までは、攻撃を受けた瞬間無敵時間が発生するため、所謂コンボが存在しないが、餓狼伝説スペシャル以降は、タイミングよくボタンを押す事で、コンボが行えるようになっている。スト6で例えるなら、通常攻撃同士が繋がったり、必殺技キャンセルが出来るようになったイメージ

②コンビネーションアーツの導入
 特定の順番でボタンを押すと、専用の連携が出るように。これまたスト6で例えると、ターゲットコンボが一番イメージに近いが、場合によってはコマンド入力も要求される。

③超コンビネーション(潜在解放)の導入
 ②の発展形。1/1024の確率で超必殺技が専用の大技に強化されるというもの。実際は不具合でこの超低確率発動が機能しておらず、基本的には厳しい条件を満たせば任意に発動できる方法を使わないとまともに拝む事は出来ない

④フェイントの導入
 必殺技をフェイントで出せるようになった。例えばテリーならバーンと叫びながら腕を振り上げる動作をするだけの技があったりする。相手の行動を釣るためのシステムだが、連発出来る事もあり絵面はかなりシュール

⑤ライン移動システムの刷新
 今まではふんわりと飛んで別ラインに移動する事が出来たが、こうなるとライン移動を繰り返して逃げ続ける戦法が可能だっため、2ラインから3ラインに増加した一方で、あくまで中央ラインを中心に手前と奥のレーンに一時的にステップ移動して回避できるシステムへと改編された。レーン移動を利用しての攻撃自体は可能

この結果、特にコンビネーションアーツの存在のお陰でテリーの技が大幅に増える事となります。また基本的にはまともに発動出来ない超コンビネーションですが、これがテリーは3連続でパワーゲイザーを出す技となっており、所謂のちのトリプルゲイザーを彷彿とさせるような技になっています。

更に餓狼伝説3ではライジングタックルが廃止され、代わりにパワーダンクという必殺技が追加されました。

↑必殺技は、ライジングタックルがリストラされて、パワーダンクが追加された以外は大体一緒

↑決まったボタンをテンポよく押す事で、コンビネーションが成立するように。
コンボゲーとしての側面が段々と強くなってきている

↑パワーゲイザーは健在だが、通常プレイではまず見れない強化版も追加された。
 この頃は名称がないが、トリプルゲイザーとして後続の作品では使える

↑フェイントを使う事で、相手の行動を誘い込めるようになった。
 しかしながら見栄え自体はかなりシュールなものとなっている。

リアルバウト餓狼伝説

餓狼伝説5作目。前作餓狼伝説3では復活した割に活躍が地味だったギースが大きく取り上げられた作品であり、ふたたび打倒ギースを目指して戦うゲームになっています。

餓狼伝説3では、プレイヤー勢力が秘伝書争いに勝利して秦崇秀達に挑む流れでしたが、本作では秘伝書争奪戦には最終的にギースが勝利した流れとなっており、ギースは再びKOFを開催、KOFを勝ち上がり、打倒ギースを目指すという流れになっています。
※ギースが秘伝書を勝ち取った事はRB餓狼伝説のあらすじから確認可能

秦の秘伝書をめぐる闘いが終わり、秘伝書はギース・ハワードの手に渡っていた
「フフフ・・・これで秘伝書は3巻全部そろったというわけか・・・」そう呟き、バンダナの男に話しかける。
「ビリーよ、秘伝書は処分しろ。」
「エッ、どういうことですか?」
「元々あの秘伝書は何も教えてはくれぬ。最強の者が手にするという伝説のみが生き続けてきた。ただそれだけだ。2000年もの歴史の中ですべてをそろえ、手にした者がこの私だという事実さえ残れば、もう用はない。」
「しかし、何も処分しなくても」
「秦の血を引く双子の兄弟にとって、秘伝書は別の意味を持っている。奴らが秘伝書を手にすると、どうなるのかは私にも分からぬ」
「・・・完全復活されたギース様が、恐れるほどのことではないと思いますが・・・」
「恐れてはおらぬ。暗黒から蘇ったギース・ハワードが同じ失敗を繰り返すわけにはいかないまでだ・・・。あの忌々しいボガード達の時のようにな・・・」
ビリー・カーンはギースの眼光の奥に潜む執念の炎に何もいえず立ちすくんでいる。ギースは深く目を閉じ、窓の外に視線を移す。
「ビリーよ、街の様子はどうだ。」
「ハイ、ギース様を倒そうと躍起になっています」呪縛から解かれたようにビリーが答える。
「キング・オブ・ファイターズの手筈は整ったか?」
「ハイ、キム・カッファンやダックキングといった面々も呼応しているようです」
「フフ・・・。あの大会ほど私に利を与えるモノはない。この街の支配者はギース・ハワードだけだということを改めて思い知らせてやるわ」
長い沈黙を破って、ギースタワーに灯がともる。血に飢えた狼が牙をむくが如く、街に戦慄が駆け巡った。

ストーリー面

ギース主催のKOF大会という事で、本作の基本的な流れは初代餓狼伝説と同様のものであり、勝ち上がっていくとギースのカットインが割り込むようになっています。

しかしながら、餓狼伝説3の頃からそうであったように、本作のギースは初代に比べ大物寄りのキャラになっており、好敵手であるテリーと再び相まみえる事を楽しみにしています。

↑初代に比べると天と地の差がある対応でギースがテリーを待ち受ける

↑再びギースと相まみえるが、奇しくも初代と同じ流れに
 しかし両者互いに異なる対応を見せ、今度こそギースは死亡してしまう

※格ゲーのボスは大体何かとしぶとく生き残っている事が多いが、【餓狼伝説】のギースに関しては後続作品も含め、現状ここで完全に死亡している。

↑なお対人戦時のみ、戦闘後の勝利台詞を見れるのだが、全体的に敵役連中には辛辣
ギース(左上)ビリー・カーン(左下)・山崎(右上)・秦崇秀(右下)

↑また前作だと接点らしい接点があまりなかったブルーマリーに対する好意をみせている

性能面

基本は前作餓狼伝説3と一緒

一部操作の簡略化等が行われているが、テリーの大きな変更に関しては、3にてリストラされたライジングタックルが復活し、パワーダンクと併用できるようになったり、正式に超必殺技にトリプルゲイザーの名称が付いた程度です。
※なお前作まではトリプルゲイザーを運用するのは特定の手順を踏まない限り、基本的に非現実的であったが、今作からは超必殺技ゲージがシステムとして追加された事で、狙って出せるようになった。

↑基本は3ベースそのまま

餓狼伝説: MARK OF THE WOLVES

餓狼伝説 City of the Wolvesが発表されるまでは、餓狼伝説の最終作だった餓狼伝説シリーズ8作目。RB餓狼伝説から10年後のストーリーとなっており、餓狼伝説シリーズの主人公はテリーから、ギースの息子ロック・ハワードへと交代している。テリー以外は全員新キャラというかなりの意欲作であり、テリー自身もあくまで前作主人公として本作ではロックをサポートするような形で活躍します。

また、実質的に餓狼伝説の世界観をもとにした新シリーズという傾向性が強く、全体的に長編物の序章のようなストーリー展開になっているものが多いです。

↑ついに主人公が交代した餓狼伝説
 スト6テリーのコス2も所謂このMOWテリーのもの
映像を見てもわかる通り、テリー以外は完全新規キャラである

ストーリー面

ギースが死亡してから10年後、テリーはギースの息子ロックの面倒を見ていたが、2人のもとにKOFが10年ぶりに開催される旨を記した招待状が届く。

ギースが死亡したのに何故KOFが開かれるのか、テリーは調査すべくセカンドサウスへの渡航を決意する。ロックもKOFの優勝賞品がロックの母親に関する情報と示された事で、テリーとともにセカンドサウスに赴く事を決意、2人揃ってKOFに殴り込む事に。
※セコンドサウスとはサウスタウンの近隣にある都市

KOFを勝ち上がっていくと、テリーの準決勝の相手としてロックが立ちはだかり、勝利したテリーはロックの母親の謎を解き明かす事を約束して決勝へと望む事になる。

決勝に勝利すると、今回の全ての黒幕であるカイン・R・ハインラインの存在を知り、勝負に挑む事に、カインは理想もなく惰性的に生きる人々を嫌い、力のもと、人々が必死に生きるような理想郷をセカンドサウスに作り出す事を聞かされるのであった…
※カインはギースの妻の弟であり、つまりロックの叔父にあたる人物

テリーは餓狼伝説3の頃に、ギースの力の支配を逃れた結果、逆に錆びついてしまったサウスタウンに複雑な思いを抱いていた経験があり、カインの主張に悩まされるが、子供達の姿をみてハートに従う事の大切さを胸に新たな決意を固める。

なお今作のテリーはロックをサポートしていると言いましたが、ロックは本作にて、いまだ存命中の母親の情報と引き換えに、カインによるギースの遺産探しを手伝う事を契約しており、テリーとは袂を分かつ事となっています。

↑大会を勝ち抜いていくと、ロックとあたり、母親の調査を約束する

↑最終的にはラスボスとしてカインが立ちはだかる事に。

↑決して仲違いをするわけではないが、テリーとロックは別々の道を歩む事になる

性能面

ゲームとしてはラインの概念が廃止され、所謂一般的な格ゲーのシステムにかなり寄ったものとなっています。

そしてテリーに関して言うと、基本的には餓狼伝説のスタイルを踏襲しつつも、なによりバスターウルフが初披露された事が大きいです。テリーと言えばパワーゲイザーが象徴的でしたが、むしろこれ以降はバスターウルフの存在感が増していきます。

↑再びライジングタックルがリストラされたりなどはあるが、基本は餓狼と同様のスタイル
 そしてなによりバスターウルフの存在が大きい

↑ライン制などは廃止されてもフェイントは健在

↑通常技も距離で変わったりなど、餓狼の歴代システムが基本になっている

KOF

餓狼伝説シリーズ以降に誕生した格闘ゲーム。SNKオールスターズの側面が強く、生年月日等は考慮せずに様々なSNKのキャラ達が参戦したり、KOF独自のキャラもいたりする。

一応96辺りまでは既存シリーズとの整合性などある程度考慮したような設定がされていたが、それ以降はキャラの加齢等がなくなったりし、【KOF】としての独自の世界観を持っている。

KOFは3人1組で出場を基本とするチーム戦であり、テリーは基本的に餓狼チームとして参戦し、テリー・アンディ・ジョー東という、初代餓狼伝説を彷彿とさせるようなチームで参戦する事が多い。

↑餓狼伝説ではおなじみのいつもの3人で参戦する。

↑ちなみにKOF94だとなぜかイタリアチームとして参戦している。
 サウスタウンはアメリカの架空都市のはずなのだが…

↑なおKOFでも基本的には頼れる先輩として振舞う事が多い

↑MOW関連で言うと子供ロック・ハワードと共演する事も

オマケ スト6テリーの技の元ネタを追ってみよう

KOFを全く追わないのも勿体ないと思ったので、最後に餓狼伝説とKOFシリーズを合わせてスト6テリーの技の元ネタを色々追ってみたいと思います。あくまで初出はどこなのか見ていきたいと思います。
折角テリー勉強用に色々買ったのに勿体無いので

順番はPV動画に準ずるので、PV動画と二窓して見ても面白いかもしれません。

近距離立ちP

初代から。ただし必殺技キャンセルが出来るのは連続技が導入された餓狼スペシャル以降。

中距離立ちK

初代から。ただし初代は少々大袈裟に振り上げており、餓狼伝説2の方がイメージは近い。

強K?

謎。地に脚を付けてグルっと1回転するような技が見当たらないのでスト6新規か?。一応KOFマキシマムインパクトだと、スタイリッシュアートという所謂餓狼伝説3のコンビネーションに似たシステムの中に、回し蹴りはあったりするのだが、モーション自体は異なる。また後述するPVのMOWテリーの連携から、パワーシュートの後半部分(近距離K)の可能性はある。

プレイ動画からパワーシュートらしき技がパワーシュートである事が分かったので、近距離Kという事で良さそうです。

ハンマーパンチ

KOF99から。出の速い中段技。

アッパー

餓狼伝説3から。上に判定の強い対空技。
アッパー技自体は初代から存在するが、相手をライン移動させる技なので性質が違う。

パワードライブ

KOF99から。2段技で2段目は1回転して出す必殺技。スト6だとタゲコンに変化しているのだろうか?
※筆者はKOF・餓狼おじではないので、元ネタを調べる際には他の人の意見も参考に見て今回の記事を作成したのだが、この技に関しては人によって全く違う技名を挙げていたので正直合っているのか不安である。ただこの技、「KOF99」と「KOFマキシマムインパクト」の2作品でしか使っていないうえに、技の性能自体もほぼ産廃というドマイナー技なので、正直知っている方が珍しいレベルである。

ちゃんとパワードライブでした。良かった。

グラスピングアッパー

相手を掴みアッパーを決める技。KOF96から。
スト6だと投げの前に一発蹴りを入れており、恐らく近距離キックとの複合技になっている。

挑発:餓狼伝説2の項目参照

パワーウェーブ

お馴染み初代からの必殺技。初代は地を這う弾なのに、上にデカすぎて飛んでる相手にも場合によっては当たるトンデモ必殺技だったが、シリーズが進むごとにちゃんと地を這う弾になっていく。

クラックシュート

こちらも初代から。上の判定が強く、作品によっては対空技としても使える。
なおスト6では弾抜け技になるようだが、餓狼・KOFシリーズでも狙っては出来ないものの、クラックシュートの当たり判定は見た目通りなため、一応弾を抜けなくもない程度の技にはなっている。
※足が上を向いている最中に、弾が通り過ぎてくれないと被弾してしまうため、安定して弾抜け技として使えるわけではない。

クイックバーン連携

上述したパワードライブに非常に似通っているが、よく見ると1段目から青いオーラを纏っている。
この技、初出が『リアルバウト餓狼伝説SPECIAL DOMINATED MIND』とかなりのマイナー作品が初出なうえに、R餓狼SDM以外にはKOF2002UMでしか使えず、2作品にしか登場しないというこれまたマイナー技になっている。

ライジングタックル

初代から存在する対空技。数少ない溜め技であるが、96~98では昇竜コマンドで使え、その後暫くはまた溜めコマンドに戻ったり、そもそもリストラされたりを繰り返したが、ついにKOF15にて昇竜コマンド系の技として再び戻って来ている。

バーンナックル

テリーを代表する技の1つ。初代から。
腕を振り上げながら相手に突進する技となっており、テリーを代表する技なだけあって、シリーズを通してあまり仕様がぶれない技でもある。

パワーチャージ連携

リアルバウト餓狼伝説SPECIAL初出の技。足技でのコンビネーションからタックルを決める。
なおパワーチャージは大半の作品でダウン属性になっており、PVのように追撃出来る作品は限られる。

ライジングタックル連携

ライジングタックルだけなら再現可能。ただし前述した通り、パワーチャージから追撃しようとすると出来る作品は限られる。


ファイヤーキック

リアルバウト餓狼伝説2が初出のキックの必殺技。PVのように作品によっては追撃可能。
餓狼・KOFシリーズ内では全部で4作品に登場しているが、他は3D作品のKOFマキシマムインパクトやWILD AMBITIONであったり、98の裏キャラ限定だったりと、そこまで目立つような技ではない。

ラウンドウェイブ

リアルバウト餓狼伝説が初出の弾技。当初はパワーウェーブ程飛ばない代わりに他ラインを攻撃出来る弾技となっており、射程自体はそこそこある方になっていた。

パワーゲイザー

餓狼伝説2が初出のテリーを代表する超必殺技。gifだとエフェクトが消えてしまうので静止画。
ゲイザー系の必殺技はとにかく種類が多く、スト6には未登場だが、ハイアングルゲイザーなど色々な方法でゲイザーを出す必殺技をテリーは持っている。

パッシングスウェー

リアルバウト餓狼伝説が初出のライン移動技。スト6ではラインの概念がないため、相手の裏に回る技になっているが、元ネタの場合、これはライン移動後に前ステップを入力すると、同様に相手の裏に回る事が可能(そのため裏回り自体は共通システムである)。

なお試遊会の情報だと、スト6ではパッシングスウェーは、上記の裏回りとは別に派生技を持っているようであり、おそらくライン移動後の行動を再現したものになっているのではないかと思われる。

強P強K連携?(パワーシュート?)

上の方で紹介したパワードライブのキック版。パワードライブと同じく99・マキシマムインパクト限定の技である。スト6PV上は最初に見せた強K?を使っているため、あくまで通常技の連携の可能性もあるが、追撃の有無以外は非常に似ている

プレイ動画からちゃんとパワーシュートである事が分かりました。

パワーダンク

餓狼伝説3が初出の対空技。元来はライジングタックルの代わりの技となっており、ライジングタックルと共存するようになってからは連携として使われる事が多い。

バスターウルフ

餓狼MOWが初出。非常に人気が高く、MOW登場以降テリーの標準装備になる。

立ちK(ドライブインパクト)

初代から存在する回転蹴り。もとは相手と距離がある時だけ出せるキック技である。

トリプルゲイザー(ツインゲイザー)

パワーゲイザーの強化版。餓狼伝説3が初出。ただしスト6のパワーゲイザーはヒット時に撃ち分けが出来るようになっており、このシステム自体はSVC Chaos: SNK vs. Capcomが初出である。SVCに関しては追加入力のタイミングがかなりシビアで、擦って連打していれば出るわけでもないので難しい他、タイミングや場所次第では3発目がスカるという結構扱いが難しい技になっている。

ライジングファング

SA3。ゲームで該当する技なし。その構えから餓狼アニメシリーズの波動旋風脚が元ネタと言われる。
波動旋風脚は本来テリーの師匠であるタン・フー・ルーの技であり、上位版として旋風剛拳(右画像)が存在する。ハッキリ言ってタン・フー・ルーの方は滅茶苦茶シュールな技になっているが、アニメテリーの場合は、体を高速で回して竜巻を起こして攻撃する技へとアレンジされている。

またスト6の方では、ライジングアタックの状態で回転蹴りを決めているが、アニメの波動旋風脚自体はその場で脚を高速回転させる技であるため、結果的にゲームとアニメでテリーの上下の向きが逆というものになっている。

以上が餓狼伝説を中心にテリーの姿を纏めたものとなっています。

テリーは非常に長い歴史をもったキャラであり、SNKを代表するキャラにもなっています。また技の元ネタを色々と調べてみる限り、かなり細かい所まで抑えたテリー愛溢れるキャラクターになっている事がわかりました。技だけでこの拾いようなので、スト6のストーリーで登場した際には、どんなストーリーを見せてくれるのか楽しみな所です。

次回の追加キャラは不知火舞ですが、今回のテリー調査用に色々集めた甲斐あって無事に調べる事が出来そうです。

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