ゲーム概要
ゲーム名 | 機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語 |
ジャンル | メカ、宇宙、1980年代、ビジュアルノベル、2D |
プレイ人数 | 1人 |
プレイ時間目安 | エンディングまで5時間前後 CG回収含めるなら8時間前後 |
販売形態 | Switch、Steam |
価格 | 1999円 |
参考URL | Steam https://store.steampowered.com/app/2118420/_/?l=japanese |
一口メモ | 古のノベルゲームの雰囲気を味わえるSFミステリー |
公式PV
はじめに
今回紹介するのは、ビジュアルノベルゲームである機動戦艦ガンドッグ 太陽系物語です。昨今のノベルゲームに比べるとボリューム自体はコンパクトですが、画面右側にコマンド欄が置かれている昔のビジュアルノベルゲームを再現したようなゲームになっており、キャラデザインなども、昭和末期~平成初期感が意識されたゲームになっています。
ノベルゲームという事で、ネタバレ回避のためにそこまで具体的には書けませんが、ストーリー展開そのものはなるべく触れないようにしつつも、本作について紹介出来たらと思います。ただ全く内容に触れないというわけにもいかないので、一応軽微なネタバレについてはご了承ください。
あらすじ
一つの戦争の終わりは、新たな戦争の始まりにすぎない。
星暦214年、環太陽系大戦終戦から4年余り――
先の大戦で仲間を全員失った主人公は、木星軌道パトロール艦——JFS「ガンドッグ」に配属された。その任務は銀河の果てに向かい、謎の救難信号に対する調査を行うこと。しかし、 闇に包まれた星の海に潜むとんでもない危機が一行に襲いかかることに…
簡単な人物紹介

主人公(名前は自分で決めるタイプ)・性別選択可能
本作主人公。先の大戦で自身の機体が突然故障して出撃出来ない中、部隊が壊滅状態に追い込まれるというトラウマを抱えている。大戦後は警備担当として宇宙艦を転々としており、本作ではパトロール艦ガンドッグの警備担当として転属された所からストーリーは始まる。

カサンドラ・クイン 女性
本作ヒロイン。ガンドッグのオペレーター。主人公とは幼馴染であり、彼女でもある。天真爛漫な女性であるが、度が過ぎる所もあり、それ故に出世街道からは外れている。主人公とは数ヶ月ぶりの再会であり、それもあってか主人公の事を手厚くサポートしてくれる。

メーリス・バータミューズ 女性
ガンドッグ艦長。艦長らしからぬ所があり、よくため息をついていたり、どこか無気力な所がある。

ヴァネッサ・ロード 女性
ガンドッグオペレーター。高慢ちきな女性であり、かなりの嫌われ者。基本的に上から目線で接してくるため、主人公とも度々対立する事になる。

ハンセン・クルーイズ 男性
アーマードフレーム(ロボット)パイロット。先の大戦では主人公と同じ部隊に所属しており、数少ない生き残り。死線をくぐり抜けて生き残った結果、逆に出撃しなかった(出来なかった)主人公の事を部隊全滅の原因として恨んでおり、なにかと主人公の事を煽って来る。主人公はこの事を言いがかりだとしつつも、完全に否定出来ない所もあり、なにかと歯痒い思いをしている。

ハル・ラムニー 男性
サングラスがトレードマークなアーマードフレーム乗り。よくハンセンとつるんでいるが、一方で主人公の事は何かと気にかけてくれるため、どこか掴み所のないような人物になっている。

マッケンジー・カーテーズ 女性
ガンドッグの機関長。かなりタフな女性で芯が通ったタイプ。なにかと頼りになる人物であるが、機関長という事もあってか技術オタクな一面も。

ダルトン・グランジ 男性
ガンドッグ整備官。士官候補生であり、ガンドッグでは機関長の補佐をしつつも、研究に励んでいる。常にオドオドしており、機関長の事も尊敬しつつも、彼女に怒られないか怯えている節もある。

ディラン・ディーズ 男性
ガンドッグ砲術士官。基本的に銃火器管制室に引き籠っており、宇宙を眺めながら音楽を聴く事を何よりの楽しみにしている。どこか達観した所はある一方で、砲術士官としての仕事そのものにはしっかりプライドを持って取り組んでいる。

サイファー・ロザリウム
ガンドッグの医師。右目・右腕にサイボーグ手術がされている。真面目で実直な人物であり、真面目過ぎて逆に冗談が通じない所もある。
本作の特徴
①ノスタルジックなデザイン
本作最大のプレイ理由であり、売りがこのノスタルジックなデザインです。キャラデザインにおいてもゲームデザインにおいても、まさに古き良きビジュアルノベルゲームが現代に蘇ったゲームになっています。
ノスタルジックといっても、ゲーム自体が古臭いという事はなく、必要最低限ながらもいつでもセーブ&ロード出来るシステム(海外のフリゲでよくあるタイプ)があったり、緑一色だった初期PVから新たにカラー版が追加されたりなど、ある程度現代的な要素も実装されています。
↑画面右側のコマンド一覧を駆使して操作するという古仕様。
一方で何をするのか目標確認機能などがあり、今やるべき事などは分かり易い。

↑最大9スロットあるセーブシステム完備。

↑左からオリジナル版/ショウワ版/ショウワカラー版
見た目はこの3つのタイプから選択可能になっている
②要所要所で挟まるアニメーション
本作のもう1つの売りが、要所要所で挟まるアニメーションでしょう。ドットのゲームにしてはかなりヌルヌル動くアニメーションになっており、見応えがあります。
昨今のビジュアルノベルゲームに比べると、常にキャラが動いていたりするわけではないので、人によってはここが少し地味に感じるかもしれませんが、キャラ別に固有モーションもいくつか用意されていたりするので、キャラの個性が立つレベルにはなっています。

↑要所に挟まるアニメーションは、かなりヌルヌル動き、凝っている。

↑基本はスプライト(立ち絵)方式だが、一部アニメーション付きのモーションあり
ただしこちらは絵柄がショウワ版シリーズの時のみ限定なので注意
③良質なBGM
本作は良質なBGMが揃っており、これがゲーム展開を盛り上げてくれます。BGMもかなりノスタルジックな作りになっており、所謂8bit風(ファミコン風)なBGMになので、こちらでもどこか懐かしさを感じれるような作りになっています。
↑試しにOP画面+オプション確認を添えて
本作のメインBGMとなっているが、ちゃんと耳に残る作り
④プレイヤーの選択がストーリー展開に影響する要素あり
本作は、プレイヤーに選択を求める場面が定期的に訪れるのですが、この選択次第で後々のストーリー展開に影響する要素があります。ただしSteamのタグだとマルチエンディングが付いていたりしますが、基本的には劇的に内容が大きく変わったりするわけではないので、その点には注意が必要です。
⑤翻訳は全体的に良質
海外産の本作でありますが、翻訳はかなり良質です。極稀に誤記があったり、翻訳の都合上こういう喋り方になったのかな?と感じるような場面はなくはないですが、全体的に違和感なく読めるため、本作の世界観にどっぷり浸かる事が可能です。
気になる点・注意点
①ボリュームについて
ゲーム概要にも書いているのですが、プレイ時間自体は5時間前後となっており、ノベルゲームである事を考えると仕方ない部分もあるのですが、かなり少ないです。ストーリー分岐もあるものの、凄く劇的な変化が起こるわけではないので、基本は1本のストーリーを多面的な視点で見るイメージです。(多面的と言っても群像劇というわけではなく、あくまで主人公は固定)
②ストーリー展開について
雰囲気だけ触れますが、一応ネタバレ回避のため折り畳み式にしておきますので、気になる人は下記の折り畳みをクリックして確認してください。
良くも悪くも最後までSFチックです。伏線自体は回収されたり、色々疑問が解消されたりはするのですが、一方で、終わり方そのものに関しては、人によっては色々好みが分かれるかもしれません。
ざっくり言うとここで終わっちゃうの?感はあるのですが、SFものだとなくはない終わり方ではあるので、否定する程のものではないといった感じです。現状CG集回収や実績回収をしてみても真エンドが出たり…という事もないため、人によってはちょっともやつく終わり方かもしれません。
おわりに
以上が機動戦艦ガンドッグの紹介記事になります。
ボリューム自体は1日もあればクリア出来てしまうので、少々少な目ではありますが、古のビジュアルノベルを追体験するゲームとしては十分楽しめる作品なのではないかと思います。全体的な作りそのものは高品質なので、ちょっとしたドラマを見るような気分で楽しめます。
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