【コラム】エルデンリングについて振り返るーミケラって何者-

コラム

今回はエルデンリングDLC発売直前記念として、DLCに向けてストーリーを振り替えられるような記事を執筆しました。エルデンリング自体は発売してから2年以上経過しており、ストーリー面が曖昧になってる人も多いと思うので、私的用も兼ねて、本記事を執筆した所があります。

また本記事はストーリーを簡単に振り返るのもそうですが、それ以上にDLCで出てくるミケラが誰なのかについても触れておきたいように思います。DLCのストーリーはミケラを中心としたストーリーのようなので、ミケラを知る事でDLCをより楽しめると思うからです。
※ただし最初に述べておくとミケラは殆ど未知の存在です。未知故にDLCに選ばれたとも言えます。

なおエルデンリングはフロム系ソフトという事もあり、要所要所で内容がボカされている事が多いです。そのため特にストーリー考察といったものが活発である事が多いのですが、今回はあくまで公式トレーラーとゲーム内情報だけで纏められるだけ纏められたらと思います。

公式PV

↑いよいよやってくるDLC。ストーリーの中心はミケラである。

OP(オープニング)

ストーリーを振り替える上で欠かせないのがまずオープニング映像です。
ここでは、主人公である褪せ人あせびとがエルデの王を目指すようになったのかが示されています。

…落ちた葉が伝えている
偉大なる、エルデンリングは砕けた

霧の彼方、我らの故郷、狭間の地で
永遠の女王マリカは隠れ
黒き刃の陰謀の夜、黄金のゴッドウィンが最初に死んだ

マリカの子たるデミゴッドたちは、エルデンリングの破片を得
その力に歪み、狂い、破砕戦争を起こし…
王なき戦いの末に
大いなる意志に、見放された

おお、だからこそ褪せ人よ
未だ死にきれぬ、死者たちよ
遠い昔に失くした祝福が、我らを呼ぶ

蛮地の王、ホーラ・ルーよ
輝ける金仮面よ
死衾の乙女、フィアよ
忌まわしき糞喰いよ
百智卿、ギデオン=オーフニールよ

…そして、失われた祝福はまた、もたらされる
まだ名も無き、褪せ人の元に
霧の彼方に向かい、狭間の地に至り
エルデンリングに見えよ

そして、エルデの王となるがよい

ここで重要なのは特に序盤です。

①エルデンリングが壊れる
②女王マリカが隠れゴッドウィンが暗殺される(王が不在になる)
③マリカの子供たちが破砕戦争を起こす
④戦争の果てに大いなる意志が世界を見捨てる
⇒⑤王なき世界にて褪せ人がエルデの王を目指す
※注意点として①と②は、時系列で言ったらむしろ②が先になる。詳しくは②にて

ざっくり言えば、世界が滅茶苦茶なため、エルデの王となって繁栄を再び取り戻すというものです。

そのため本編も、基本EDエンディングは主人公がエルデンリングを修復し、エルデの王になる話となっています。
なおそれぞれについて補足すると次の通りです。

↑なにもなければ基本はエルデンリングの修復が目的となる。

①エルデンリングが壊れる

何故エルデンリングは破壊されたか。この謎は明かされていません。
明かされている内容としては、エルデンリングとは世界に祝福をもたらすものであり、ラスボスであるエルデの獣がエルデンリングの元となり、OP映像でも出ていたように、女王マリカがエルデンリングを壊した(ラダゴンが壊されたエルデンリングを修復しようとした)という情報だけです。

結果的に女王マリカは、エルデンリングを破壊した罰として、主人公の目的である黄金樹に埋め込まれる事となります。

↑2本指曰く、エルデンリングによって世界は幸福であったが、破壊された事で不幸のどん底に。

↑エルデの流星からエルデの獣=エルデンリングである事が分かり(左画像)、
 そのエルデンリングを壊したのがマリカである事がマリカの槌から分かる(右画像)
ちなみにマリカの槌は、何故か壊された側であるエルデの追憶(エルデの獣)から作れるうえ、
エルデの流星に至ってはボス報酬…ではなくアリの巣に落ちている。何故…?

↑エルデンリングが砕かれた物は、実際に大ルーンやルーンの弧という形でゲーム内で入手可能

↑女王マリカがエルデンリングを砕いた事は2本指からも確認出来る。
マリカは罪人であるが、それでもなお神故に力を持っている事も語られる。

②黄金のゴッドウィン暗殺

黒き刃の陰謀とも呼ばれる事件。OPだけを見るとこちらがエルデンリング破壊より後に思えるが、ゲーム内の情報やトレーラーを見る限りこのゴッドウィン暗殺がきっかけでエルデンリングが破壊されたように描かれている。※前述したようにゴッドウィン暗殺が何故エルデンリング破壊を引き起こしたのかは謎。

↑ロシェールの口からエルデンリングが砕ける前の事件としてこの事件について聞く事が出来る。

ゲーム内の複数の記述から事件を簡単に概観する事が出来る。事件の流れとしては下記の通り

Ⅰ.ラニが黒き剣のマリケスから死のルーンを盗む。
 ※死のルーンは半神デミゴッドも殺害する事の出来る力の事。元々はマリカの命でマリケスが管理していた。
Ⅱ.盗んだ死のルーンの力を黒き刃に分け与える儀式を行う。
 ※黒き刃は女性で構成され、マリカに近しい人物だったとする説がある。=マリカの裏切り?
Ⅲ.ゴッドウィンが死のルーンの力で暗殺される。
Ⅳ.ラニが暗殺の謝礼(=暗殺に協力した?)としてライカードに冒涜の爪を贈る。

↑黒き刃の陰謀を追うと、ラニ自らが関わっている事を教えてくれる。

↑黒き刃に死のルーンの力を与えた結果、ゴッドウィン暗殺に成功する。(左画像)
 ラニはライカードに冒涜の爪を贈っており、様々な者が暗殺に関わっていた事が分かる(右画像)

↑マリケスはマリカによって死を管理していたものの、裏切られた事が示され、(左画像)
 断定は出来ないものの、黒き刃はマリカに近しい人々であったと推測されている。(右画像)

なお何故ゴッドウィンが殺さなければいけないのかについては具体的に明らかにされていない。一応ラニ視点で言えば、ラニは2本指(大いなる意志)によって次代(マリカの次の代)の神候補とされ、それを拒む(=2本指の配下になる事を拒む)ために暗殺に関わった事が示されているが、あくまでラニ限定の話である。

↑ラニが暗殺に関わった動機は本人の口から語られる。
またマレニア・ミケラ・ラニの三名は特殊な境遇であった事も明らかに。
ただしこの境遇に関する説明は矛盾とも取れそうな記述がある。

③・④ 破砕戦争

エルデンリングが破壊されたり、ゴッドウィンが暗殺された結果発生したのがこの破砕戦争。
これまた具体的な経緯は不明瞭だが、とにかく神同士で争っている。

↑破砕戦争までの詳しい流れはゲーム内では分からず、公式トレーラーが一番詳しいレベル

↑破砕戦争内でもざっくり何度か大規模な戦闘はあるものの、総括すると上記の通り
 痛み分けが多く、明確な勝者がいなかったのが破砕戦争と言える。

補足:デミゴット達

OPで紹介されている時代の内容の殆どがデミゴットに関する時代のため、紹介がでらその血縁図を纏めると下の通りです。

↑デミゴット達を纏めた血縁図。
神そのものであるマリカとマリカの眷属であるマリケスを除いて全員がデミゴットである。

ここで個人的に注目しておきたいのはやはりマリカとラダゴンの関係です。マリカの第一の夫がゴットフレイであり、第二の夫がラダゴンとされているのですが、一方でゲーム内のイベントを通して「ラダコンとは実はマリカである」(=同一人物である?)事が明かされます。このような特殊な状況下であったからこそ、デミゴットの中でも特に特別な神人としてマレニアとミケラの2人が産まれたと考えられるのですが、そうなると②の最後の動画で示したように、ラニもなぜ神人とされているのかが謎です。

↑ゲーム内のイベントを通して「ラダコンとはマリカである」事を解き明かす

↑一方でマレニアの追憶(ボス撃破報酬)を見ると、人の神の子供故に神人とされている。
 この神人の基準が不明瞭なため、今いちよくわからない状態になっています。

↑黒炎の儀式によると更に宵眼の女王という謎の神人が存在している(左画像)
 また再度マリケスの追憶を見ると神人には影従えいじゅう(≒従者)の獣が与えられるらしいのだが、
 こちらは逆にラニにしか影従(狼頭のブライブの事)はおらず、基準がいまいち不明(右画像)

⑤王なき世界にて褪せ人がエルデの王を目指す

①~④までが前日譚のようなもので、⑤にていよいよプレイヤーが遊ぶ本編という運びになります。

本編のプレイヤーの大まかな流れとしては、次の通りです。
①エルデの王を目指すなら必須となる指巫女を失い、メリナが代わりの指巫女となる。
②モーゴッド(マルギットと名を偽っている)を倒す事でメリナに認められ、円卓に赴く。(省略可)
③2本指の話を聞き、デミゴットを倒し大ルーンの力を手に入れる事を知る(省略可)
④各地に赴き、デミゴットを倒して大ルーンを手に入れる(最低2人)
 大ルーンを保持してるのは次の通り
 ゴドリック・レナラ・ラダーン・ライカード・モーグ・マレニア・モーゴット
 ※マレニア・モーゴットは王都到達が必須なため、この時期は対決不可
 ※大ルーンを集める事でエルデンリング修復のための力を手に入れる
⑤竜騎士ツリーガードを倒して王都に進出
⑥王都にてモーゴットを倒すものの、黄金樹入口が拒絶の棘によって塞がれ、侵入出来ず
⑦メリナの提案でトゲを燃やすために「滅びの火」がある巨人たちの山嶺へ
⑧火の巨人を倒し、指巫女であるメリナが犠牲になる事で滅びの火を着火
 ※狂い火の王ルートの場合は、狂い火を宿した主人公自らが着火可能
⑨崩れゆくファルム・アズラに転送され、神肌2人を倒しつつマリケスの元へ
⑩マリケスを倒す事でマリケスが保有する死のルーンを解放。
 死のルーンの力で滅びの火が活性化され、黄金樹ごと拒絶の棘も燃やす
⑪再び黄金樹に入るため灰によって埋もれた王都へ、ゴットフレイと対決
⑫黄金樹の中へ、黄金樹に囚われていたマリカがラダコンへと変化し対決
⑬ラダゴンを倒すとエルデの獣が顕現、対決へ
EDエンディング
 エルデンリングを修復するか、エルデンリングに依らない新体制を築くか、狂い火で世を覆うか。
 修復ルートに関しては、修復に使用したものに応じて更に分岐。
Ⅰ.エルデンリング修復ルート
 A.壊れかけの時代
  修復にルーンを使わなかった場合のED。何が「壊れかけ」なのかは不明瞭。
 B.律の時代
  完全律の修復ルーンによる修復ルート。黄金律による支配エンド。

 C.昏き者たちの時代
  死王子の修復ルーンによる修復ルート。デミゴットの時代に失われた死への回帰エンド。

D.絶望の祝福
 忌み呪いの修復ルーンによる修復ルート。永遠に呪いが続く世界エンド。

Ⅱ.星の世紀エンド
 黄金律に依らず、月の理という新たな体系のもと王になるエンド。(ラニの伴侶エンド)

Ⅲ.狂い火の王エンド
 狂い火による世界焼却エンド。黄金樹も何もかもが燃える。

上記の通り、主人公は今までのデミゴット達が築き上げた世界を完全に打ち倒し、エルデの王を目指す形になっております。また、最初こそ2本指(=大いなる意志)による誘導のもと、デミゴット達を倒して回っていますが、⑦の滅びの火を点ける行為からはどのルートであっても2本指の意に反した結果になってしまっているという特徴もあります。

ストーリーを振り返った上で、DLCの主役であるミケラについても抑えておきましょう。

本編中のミケラの活動は主に2つあり、
①ミケラの聖樹にて腐敗の力を抑えようとしていた。
②モーグにより聖樹から誘拐され、モーグ王朝のために繭?に押し込められてしまう
の2つとなっています。

↑ミケラの紡いだ針には腐敗や狂い火を退ける力を持っている。
腐敗はマレニアやラダーンでも解決出来なかった問題であり、ミケラの力強さが伺える。

↑ギデオンにマレニアに関する報告を行うと、ミケラに関する情報も明らかになる。
 弱者救済のため聖樹に宿ろうとしていたが、何者かによって誘拐されてしまう。

↑最終的にミケラはモーグに攫われて繭に押し込まれてしまう。
 モーグのミケラへの異常なほどの妄執ぷりが目立つ。

ミケラ本人の姿はモーグ戦にて繭から手を伸ばしているシーンでしか見られず、その繭自体も主人公に比べかなり巨大な物となっていますが、ミケラ本人は永遠に幼い男子となっており、何故繭にてあのような姿になってしまったのかは現状謎です。

↑再度マレニアの追憶に目を向けると、永遠に幼い事が特徴として挙げられている。

またミケラの特徴として、あらゆるものを魅了する力を持っており、それ故に誰からも愛されているという特徴を持っています。マレニアからも兄さまの呼称で好かれており、結果的にその魅了の力によって、モーグからも異常に愛されてしまったように見えます。

↑ミケラの魅力はアイテムにされてしまう程。愛するを【強いる】とかなり強めな表現

↑一方で母親違いのゴッドウィンの事を気にかけていたり、(左画像)弱者救済を掲げたり(右画像)
 魅了の効果とは別に他人を気に掛ける描写もされている。果たして生来のものなのか打算的故なのか

↑一方でマレニアも魅了する恐ろしさも描かれる。実際マレニアはミケラを聖樹で待ち続けた(左)
 また思想面においては、マレニアの腐敗故に黄金律の否定に早期の段階で至っている。(右)
 ラニなどを踏まえると神人達は2本指に選ばれながらも最終的に2本指を否定する運命なのか?

↑最終的にギデオンに警戒されているのが本編のミケラの扱いとなっている。
 ある意味DLCへの伏線とも言える。

以上、エルデンリングの全体的なストーリーを振り返りつつ、ミケラについてご紹介致しました。
ミケラも勿論そうなのですが、それ以外の既存デミゴット達も描かれるのか、それとも新たなデミゴッド達が出てくるのか、更には本編での様々な謎を補完してくれるようなストーリーになるのか、いよいよ明日やってくるDLCが楽しみで仕方ありません。

DLCの条件はモーグを倒して、ミケラの繭に到達出来る状態にある事であり、これはヴァレーの血の指イベントを行えば序盤から達成する事も可能なため、場合によっては2週目に突撃してから挑んだり、逆に新規データで突撃するのも面白いかもしれません。※ただし公式推奨レベルは150と、おおよそ1週目クリア時くらいの難易度となっています。

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