ゲーム概要
ゲーム名 | 豆モン |
ジャンル | タワーディフェンス、2D、ドット絵 |
プレイ人数 | 1人 |
プレイ時間 | 初回クリアで10~15時間 |
販売形態 | Steam |
価格 | 1600円 |
参考URL | Steam https://store.steampowered.com/app/2631450/_/ |
一口メモ | 体験版あり |
オープニング映像
※いつもは公式PVを紹介する所だが、インディゲー故にSteam以外で公式と思わしき動画がなかったので代わりにオープニング映像を紹介
はじめに
今回紹介するのはタワーディフェンスゲームのインディゲームである豆モン(原題:Bean Beasts)です。本作は1種類につき1体(最大3体)しか設置出来ない代わりに経験値を貯めていく事で強化されていく豆モンと、いくつも設置出来る代わりにお金(エネルギー)を消費する事で設置・強化出来る罠(タワー)を駆使して最終ウェーブまで生き抜く事を目的としたゲームになっています。
また変則的なマップが多く、ギミック等マップ構造を活かして戦うゲームになっている他、敵には属性相性等もあるので、ある意味パズルゲーム的な側面もあるタワーディフェンスゲームでもあります。
特にボス戦マップは、ボスを倒さなければクリア扱いにならないエンドレスマップになっているので、ボスへ攻撃するタワーと進行してくる敵を抑えるタワーと役割分担しつつ戦う必要があり、色々と試行錯誤しながら戦う必要があります。
なお本作は難易度が三段階+クリア後に最高難易度が追加される形になっておりますが、上から二番目のヒーロー(ハードモード)でプレイしたうえでのレビュー記事になっております。
良い所・オススメな点
①基本的なシステムの完成度は高い
本作は既存のタワーディフェンスを参考にしたような要素が多く、特別目新しいシステム自体はあまりないものの、裏を返せば基本的な完成度は高い作品になっています。
一応基本的なシステムについて羅列してみると以下の通りです。
戦闘前
①初期は豆モンを1体、タワーを2つまで持ち込める
→マップをクリアしていくと最終的には豆モン3体、タワーを5つまで
②豆モンは最大10種類、タワーは基本タワーが12種類
→基本タワーには進化先が2つあるため、最大24種類
③ゲームを進めると召喚魔法が解放され、1つ持ち込めるようになる(最大5種類)
→召喚魔法は戦闘中1回しか使えない代わりに画面全体を攻撃してくれる他、
豆モンの攻撃力強化などパッシブ効果を持っている
※召喚魔法を使うとパッシブ効果が消えてしまうため、使うタイミングが重要
④防衛対象も一緒に戦ってくれるシステムになっており、カスタマイズ可能
※ライダー3種類、マウント3種類から組み合わせてカスタマイズする
ライダーやマウントによって使えるアビリティや戦い方が変化する
戦闘中
⑤豆モンやタワーは高台にだけ配置出来るもの、地上マスに配置出来る物の2通り有り
⑥タワーには物理と魔法の区別がある他、属性や状態異常などもあり
⑦豆モンやタワーは極一部を除き基本的に無敵
※ただし一部敵に攻撃された場合、短時間攻撃が止まる
⑧豆モンは敵を倒したり、ウェーブ終了時に貰える豆で設置や強化が可能
※豆は基本的に少しずつしか貰えないため、最終ウェーブに向けて少しずつ育成していく
⑨タワーはエネルギーを消費して設置や強化が可能
※エネルギーは敵を倒す事で貰える
⑩タワーや豆モンは設置後に回収可能
タワーのみ強化段階に応じて一部エネルギーが変換される
⑪バリスタなど設置時に方向指定するタイプのタワーは、
設置後にエネルギーを追加で払う事で方向転換が可能(払う量自体は少量)
⑫通常マップはウェーブ開始前に一時停止期間あり
タワーの設置の他、敵の予測進路が表示される
※ボスマップだと開幕以外は一切一時停止期間なし
⑬タワーや豆モンの設置強化自体は戦闘中だろうといつでも可能
⑭戦闘中は豆モンやライダー・マウントの固有アビリティが使用可能
アビリティにはクールタイムがあり、ウェーブの経過で回復していく
その他
⑮ウェーブ毎にセーブされ、ウェーブ単体でやり直す事も可能
※ボスはウェーブ間の休憩ポイントがない関係上、最初からリトライのみ
あくまでやり直せるのは最終ウェーブのみなので注意
例えば9ウェーブクリア時点で6ウェーブに立ち返ってやり直したりといった事は不可
タワーディフェンスと一口に言っても、今の時代ローグライク風にしたり色々な方向性のものが存在しますが、従来の一般的なタワーディフェンスゲームのシステムを基本としつつ、タワー設置後の戦闘中も暇にならないよう色々介入出来るような近年のタワーディフェンスゲームの要素を反映したような作りになっている事がわかるのではないかと思います。
またその他に記したように、途中でやり直しも可能であったり、全体的に
下記に通常戦とボス戦の様子を撮ってみたので、参考にしてみてください。
↑通常時はウェーブ間に一時停止する事もあり全体的にゲーム進行そのものはゆったり
戦闘中もタワーを追加配置したり、処理が間に合わなさそうならアビリティを使って介入出来る
↑ボス戦はボスを倒すまでノンストップバトル
経過時間に応じて勝手にウェーブが更新されていく
ボス戦時のみアビリティのクールタイムが大幅短縮される関係上、
ウェーブが更新される前にアビリティを消化した上でタワー設置も行うため、
基本的に常に操作し続ける事になるので非常に忙しい
②プレイ時間そのものは短めだが、やりこみ要素多し
本作は1面辺り10ステージ&最大4面という事で、メインのステージだけで全40ステージとかなり多いです。当然ステージ1つ1つの作りもかなり異なるので、様々なシチュエーションでタワーディフェンスを楽しむ事が出来ます。
この40ステージはステージ毎にクリア報酬があり、毎回新タワーや豆モンが貰えたり、枠が解放されてステージに持ち込めるタワーの数が増えたりするため、クリアまでのモチベーションも維持しやすいものになっています。
さらに基本となる40ステージとは別に、エンドレスステージ(基本は30ウェーブクリアを目指す)が全部で8つ用意されていたり、本編クリア後に最高難易度が追加され、最高難易度でのステージクリア数に応じて挑める追加ステージが更に4つ用意されていたりなど、やりこみ要素もかなり用意されています。

↑基本ステージが全部で40ステージとかなり多い

↑エンドレスモードは文字通り自キャラが倒れるまで戦い続けるモード
目標が30waveに設定されており、敵のインフレ具合的にも基本的に30前後が限界

↑クリア後には最高難易度モードも追加される
通常プレイ時には各ステージに副次目標が設定されているのだが、
最高難易度では撤廃され純粋にクリアだけを狙う事になる
③個性豊かなタワー群
タワーディフェンスというとやはりタワーの差別化そのものが気になる所ですが、十分に個性的な物が揃っていると言えます。基本タワーそのものは、一般的なタワーディフェンスゲームで見られるものが多いですが、進化が色々使い分け出来るようになっており、①基本性能をより特化させたもの ②追加効果が付与され本来の役割外の仕事も出来るようになったもの という2つの方向性で進化する事が多いので、同じタワーでも全然違う使い方をする事が可能です。
個人的に使ってて面白かったのは壁であり、某ソーシャルゲームのタワーディフェンスのように、壁で敵のルート管理を出来たりするので、色々工夫のし甲斐がありました。※なお本作の壁は、敵の進行ルートを変更する以外にも、進行ルートを塞ぐように置いて時間稼ぎの盾替わりにしたりといった使い方も可能。一方で壁を視認すると優先的に破壊しようとしてくる敵もおり、そういった敵から如何に壁を守るかも重要になってくる。
こういったタワーに合わせて更に豆モンの存在もあるので、タワーディフェンスとしては十分様々なタワーが用意されていると言えるのではないでしょうか。

↑例えば泥の穴は典型的な鈍足トラップだが
進化すると鈍足により特化したものか、範囲攻撃を与える罠か二通り選べる

↑壁にも2通りあり、耐久性の高い壁か、ウェーブ終了時に資金をくれるジェネレーターの2つ
基本はジェネレータ安定だが、壁を壊してくる敵が出てくるとジェネレーターは脆くて危険になる
↑壁は某ゲームを遊んだことがある人なら見た事ある遅延テクニックなんかも再現可能
気になる点・注意点
①マップが変則的過ぎて最終面の一部マップは正直マゾい
本作は前述した通り4面構成になっているわけですが、最終面はかなりマゾいギミックマップがあります。具体的にはタワーを設置する台座が、ウェーブ毎に上から下へ移動していくというものであり、これにより敵の進行ルートやタワーの位置が変化してしまうというだけでも結構面倒なのですが、ステージによってはそのまま落下して消えてしまうというものがありこれが本当にマゾいです。
動く台座に設置したタワー自体は回収する事でお金が一部帰ってくるようにはなっていますが、当然100%全額帰ってくるわけではないですし、このギミックがあるマップは基本的に再配置戦法が前提になるため、時間をかけて育成していく豆モンとの相性が悪いのも気になる所になっています。
また最終面は全体的に敵が硬めな他、敵が開幕からラッシュをしかけたりもしてくるため、(高難易度なら)相性が厳格になる分タワーの自由度がかなり下がる面にもなっており、こういった点から最終面だけ難易度を落として遊んでも良いように感じました。(特にラスボスは、ボス面特有のウェーブ間休憩がない仕様も相まって、ハードモードだと本当にきつかったです)
↑タワーを設置する台がどんどん落ちていくという激ヤバギミック
こうなると高台は捨てて地上マスにだけ設置すれば良いように思えるが、
対空攻撃は高台タワーしか出来ない他、台が移動する関係で敵のルートもどんどん変わる
最終面の一部ステージにしかないのだが、こういうタイプのステージは本当に難しい
(クリアだけならともかく副次目標の難易度も高い)
②ギミック関連や敵の情報に関して初見時が若干不親切
例えばマップによっては、最初から設置物が置いてあったりするのですが、その設置物がどういった挙動をするかは、実際に試してみるまでわからないようになっている(例えば設置物にカーソルを合わせると解説が出てきたりといった事がない)のはちょっと不親切かなと思いました。そういったマップは大抵副次目標がその設置物に関連しているものになっているので、察せられる程度にはなっているので、詰まる事はありませんでしたが、少し気になるポイントでした。
またステージに出てくる敵がゲーム開始前に事前に確認出来るようになっており、クリックするとその敵の特性や耐性を具体的に確認出来るようになっているのですが、この情報を見るには敵を一定数倒す必要があり、つまり大抵の場合はそのステージクリア後に敵の情報を確認する事になります。
おそらく初遭遇時には試行錯誤して色々試して欲しいという事だと思うのですが、ここは好みが分かれるところではなかとうかと思いました。

↑一例がこの画像。事前に下のチャレンジを見ているので、中央の黄色い箱が宝箱であり、
周囲に浮いている物体が魔法の欠片なのは察せられるのだが、
具体的に宝箱はどうやったら開いて、欠片を取得出来るのかに関しては説明がない
※なお正解は①宝箱は宝箱を直接攻撃して壊して開ける
②破片の上にタワーを設置すると、タワーが自壊する代わりに欠片を取得出来る
十分試行錯誤すればわかる範囲のものではあるが、不親切と言えば不親切ではある

↑敵の情報は事前に具体的に見る事が可能で、かなり細かく見る事が出来る
しかしこの情報を見るには10~50体ほど倒す必要があるので、初遭遇からラグがある
おわりに
以上が豆モンの紹介記事になります。ゲーム概要にも記した通りお値段も1600円とかなりお手頃価格になっていて、タワーディフェンスとしてはかなり取っつきやすい部類のゲームになっているのではないかと思います。
コメント